アセアンエネルギー若手研究者短期インターンシッププログラム第5回を実施しました。(2017年2月6日~3月17日)

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エネルギー理工学研究所では、エネルギー科学研究科と連携し、アセアンエネルギー若手研究者短期インターンシッププログラム第5回を実施しました。このプログラムは、ワイルド&ワイズ共学教育受入れプログラム事業の一環として行われたものです。

今回は、タイのキングモンクット工科大学トンブリ校(エネルギー環境合同大学院大学)から、Sanglee Kanyaneeさんを5週間受入れ、研究指導を行いました。

研究室では、グルコース転化用光触媒あるいはハイブリッド太陽電池用光電変換材としての硫化カドミウムと酸化チタンからなる可視光応答複合ナノ材料を作製・同定し、チタンアルコキシドと硝酸カドミウムを前駆体とした混合物にCTAB界面活性剤や硫化ナトリウムをプロモーターとして用いた合成を行いました。その結果、焼成後に淡黄色の粉末が生成物として得られました。酸化チタン単体は400nmから500nmの間に幅広い比較的強度の高い発光を示すものですが、複合材料はこの部分が消光しており、これは酸化チタンから硫化カドミウムへエネルギー移動が起きたものと考えられます。また、SEM像からは破砕状の凝集物が観測されたものの、X線回折ピークから結晶子サイズは5から10nmであることを確認しました。ナノ粒子を得るには、界面活性剤やプロモーターの濃度、あるいは反応時間や温度、カドミウムとチタンの組成比等に関して作製条件の最適化が必要であり、上記の応用に対して複合ナノ材料の光学特性や電子特性を適合させなければならないことがわかりました。

昼食

吸脱着等温測定

蛍光スペクトル測定

複合材料の作製(1)

複合材料の作製(2)

複合材料の作製(3)