海外留学と保険

海外留学と保険

留学には「海外留学に伴うリスク」で述べたようなリスクがあるので、十分な保険をかけていく必要があります。具体的なことは保険会社と相談の必要がありますが、留学生課・留学生センターでは海外へ留学するに当たって、以下の表に示したような保険をかけるよう強く推奨しています。「既製のクレジットカードに保険がついているので大丈夫」と考える学生がいますが、クレジットカード等についているのは非常に簡易な保険で、十分に補償ができないことが多いのです。たとえば、虫垂炎の手術費用ひとつとっても、国によっては、150万円以上かかるところもあり、クレジットカードに付帯の保険だけでは、手術費用だけで、保険金額を越えてしまうことがあります。

また、急な事故や病気で病院に運ばれる際の救急車の移送料は日本では無料ですが、海外では有料である場合が多いようです。
海外の医療制度は日本と変わらないという錯覚に陥りがちですが、医師や看護婦の技術に驚くほどの差はなくても、世界各国の医療制度には違いがあることを認識し、必ず損害保険会社の海外旅行保険(留学保険)を掛けるようにしてください。海外旅行保険は身近なところでは、京都大学生協でも取り扱っています。

なお、医療費については、海外旅行保険とは別に、健康保険や国民健康保険など、公的な医療保険の海外療養費の制度についても調べておきましょう。これは、帰国後、「国内で保険医療を受けた場合に準じた医療費」が給付される制度で、日本では、誰しも何らかの医療保険に加入しているので、旅行や留学で海外に出かける人のほとんどが、この制度を利用できます。国民健康保険の海外療養費制度については、あらかじめ、インターネットなどで調べ、診療内容明細書や領収明細書をダウンロードして、渡航先に持っていくようにしましょう。

推奨する海外旅行保険(留学保険)の種類と内容

種類 内容
傷害(死亡) ケガがもとで死亡した場合に、傷害死亡・後遺障害保険金額の全額が支払われます。
傷害(死亡特別) 第三者の作為によるケガがもとで死亡した場合に、傷害死亡保険金と同額(死亡特別保険金割合100%の場合)が支払われます。
傷害(後遺障害) ケガがもとで後遺障害が生じた場合に、後遣障害の程度に応じて傷害死亡・後遺障害保険金額の3%~100%が支払われます。
傷害(治療費用) ケガがもとで医師の治療を受けた場合に、診療・入院費用等のかかった実費が支払われます。
疾病治療費用 病気がもとで医師の治療を受けた場合に、診療・入院費用等のかかった実費が支払われます。
救援者費用 死亡や3日以上の入院等で親族が現地に駆けつける場合に、交通費・宿泊料等のかかった実費が支払われます。
治療・救援費用 傷害治療費用、疾病治療費用、救援者費用を1つの担保項目としてまとめ、保険金額を共有化したものです。
疾病死亡 病気がもとで死亡した場合に、疾病死亡保険金額の全額が支払われます。
賠償責任 他人にケガをさせたり、他人の物を壊して損害賠償責任を負った場合に、賠償金等が支払われます。