京大の「実は!」Vol.6 京都大学の「国際交流会館の実は!」

京大の「実は!」Vol.6 京都大学の「国際交流会館の実は!」

 海外からの研究者や留学生も多数在籍する、国際色豊かな京都大学。外国人向けの施設や支援も充実を図っています。

 本学では、外国人研究者と留学生のための宿泊施設として、国際交流会館(修学院本館・宇治分館・おうばく分館・みささぎ分館)を設置しています。(※ 位置関係マップ

 そしてさらにこの春、新たに、国際交流の活性化をテーマとした吉田国際交流会館がオープンしました。


吉田国際交流会館

 吉田国際交流会館は、吉田南構内に新設された、外国人研究者、留学生向けの中・長期滞在用宿舎です。本会館は宿泊施設に特化したものでなく、講義室・セミナー室、居住者以外の人々が交流可能なラウンジ、そして国際交流サービスオフィスを併設する、本学在籍者を起点とした新たな国際的ネットワークの発展につながる施設です。

 今回は、その吉田国際交流会館の内部レポートと、その他の会館での国際交流の取り組みを紹介します。

吉田国際交流会館の施設内容をご紹介します

 吉田国際交流会館は地下1階地上4階建てで、全69ある宿泊室には、冷暖房設備と給湯設備のほかインターネット回線設備、IHクッキングヒーター、冷蔵庫、電子レンジ(単身室を除く)、洗濯機(単身室を除く)、バスタブ、トイレ、ベッド、寝具類、家具類等を備え付けています。(※ 入居対象は本学の留学生(男・女)・外国人研究者(中・長期滞在の男・女)のみ)


居住スペース用入口はカードキー仕様で、安全面も配慮

一般用の正面入口

 一般用の正面入口から入ると、目の前に開放的な空間が広がります。左手には、学生交流協定を結んでいる大学のリストを展示しています。右手には、国際交流サービスオフィス事務室を併設し、外国人の方の主に居住に関わる相談に対応する心強い味方です。


一般用の正面入口から入ると、明るく開放的な空間

国際交流サービスオフィス事務室

 さらに奥へ進むと、交流スペースとして活用できる広々としたラウンジや、ギャラリースペースがあります。外国人を意識した、日本らしい作品の展示もしています。


ゆったりとしたラウンジ

ギャラリースペースには和を感じる作品も

1階から地階への吹き抜け部分。快適な憩いのスペースです。

建物の中心部分は吹き抜け構造になっています。市松模様にあしらわれた緑が特徴的

居住スペースをご紹介します。居室は全部で3タイプ

【単身者用】

 コンパクトなワンルームながらも、必要な生活環境がしっかり整った室内仕様となっています。


(左)単身には十分な広さと設備。(右)デザイン性・機能性を考慮したデスクを始め、家具類はこだわったもの。これなら、勉強にも研究にも十分専念できそうです。

【夫婦用】

 明るく広々とした2ルームで、オシャレな家具が一式備え付きです。


(左)限られたスペースを最大限に広く使えるよう、エアコンは天井に埋め込まれたフラットなものを完備するなど、随所に工夫が施されています。(右)ベッドが備え付けられた寝室。折りたたんでしまうことも出来る、機能性抜群の収納付デスクも。

【バリアフリー】

 また、本会館には、身体にハンディをもった人も快適に暮らすことが出来るバリアフリー対応ルームも完備しています。


(左上、左下2枚)玄関を含む部屋全体が段差のないフラットなつくり。他の部屋と異なる、横長タイプのデスクは、車いすでも使いやすいよう、特別に備え付けたものです。(右)ユニットバスはスライド式の扉で、段差も無くスムーズに出入りできます。内部も、随所に手すりが配備され、安心して使えるバリアフリー仕様です。

【共用設備】

 また、各フロアには、居住者の快適な暮らしをサポートする様々な共用設備も備えています。


2~4階には開放的な共有ラウンジが配備され、入居者だけでなく訪問者なども自由に交流できます。

共用のランドリー。単身者用ルームには洗濯機はありませんが、これなら便利
2階交流ラウンジ。交流会のみならず、簡単なパーティーなども開催可能です。(右)奥には水まわり設備も完備。今後は年に一度、居住者と大学関係者が集うパーティーも開催する予定です。

 また本会館内には、全部で六つの講義室を併設しています。


講義室一例。左から、(国)南講義室2、(国)南講義室4、(国)南講義室5・6

こんな国際交流の取り組みも

 また、修学院本館・宇治分館・おうばく分館・みささぎ分館、それぞれの施設では、入居者相互の親睦を図るため、年に一度懇親会を開催し(おうばく・宇治は合同)、入居者同士の交流のほか、国際交流の場として活用されています。今年は吉田でも開催する予定です。

 


昨年開催された懇親会の様子(みささぎ分館)

 

 このように、単なる居住施設ではなく、豊かな交流をうむためのエッセンスが随所にちりばめられています。

 人が集い、交流を育む空間、拠点として、ここから京都大学のますますの国際化が進展することを願っています。

国際交流会館 位置関係マップ