京都大学公開講座春秋講義
春秋講義は、京都大学における学術研究活動の中で培われてきた知的財産について、広く学内外の人々と共有を図るため、1988(昭和63)年秋から開講している公開講座です。年に2回、春と秋にメインテーマをもうけ講義を行います。
平成24年度 春季講義
メインテーマ: | こころを科学する |
時間: | 各日18時30分~20時00分(開場18時00分) |
定員: | 500名(各講義とも当日先着順) |
会場: | 百周年時計台記念館 百周年記念ホール (所在地:京都市左京区吉田本町) |
4月25日(水曜日) | 乾敏郎 教授(情報学研究科) 健康なこころを支える脳のしくみ |
---|---|
5月9日(水曜日) | 十一元三 教授(医学研究科) 子どものこころの発達と社会性の脳科学 |
5月23日(水曜日) | 河合俊雄 教授(こころの未来研究センター) 村上春樹でこころを科学する |
受講料
無料
申し込み
不要(各講義とも先着順)
講義の概要
メインテーマ 「こころを科学する」
- 4月25日(水曜日) 乾敏郎 教授(情報学研究科)
健康なこころを支える脳のしくみ
人間が持つコミュニケーション機能とその障害が脳のどのような仕組みで生じるのかを紹介します。わたしたちはさまざまなことを考え、理解していることは確かなのですが、このためには実は体でわかる・理解するというはたらきが大切なのです。そしてこのはたらきの障害により、発達障害や精神疾患のさまざまな症状が生じることについてお話しします。
- 5月9日(水曜日) 十一元三 教授(医学研究科)
子どものこころの発達と社会性の脳科学
子どもから大人へのこころの成長についてはこれまで言語と知能の発達のみに焦点が当てられてきました。しかし、最近はこころの成長にとって「社会性=対人的能力」の発達が決定的に重要であることが分かってきました。講演では、対人的能力とはどのようなものか、また対人的能力がうまく発達しない子どもにはどのような特徴があり、どう接すると良いのか、さらに対人的能力は脳科学でどこまで解明されているのかについてお話しします。
- 5月23日(水曜日) 河合俊雄 教授(こころの未来研究センター)
村上春樹でこころを科学する
心理療法に携わっていると、村上春樹の作品には、現代のこころが見事に映し出されているように思われる。こころを脳や狭い人間主観として捉えるのではなくて、ユング心理学による心理療法は夢、箱庭などのイメージにこころが表現されていると考え、イメージからこころが変化するためのインパクトを得ようとする。村上春樹の作品に入っていくことから、ポストモダンの意識に神話的なモチーフが噴出してくるあり方に迫りたい。
問い合わせ先
京都大学渉外部社会連携推進課
TEL: 075-753-2233(月曜日~金曜日 9時00分~17時00分)
FAX: 075-753-2286
〒606‐8501 京都市左京区吉田本町
E-mail: Kinen52*mail.adm.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)
主催:京都大学
後援:公益財団法人京都大学教育研究振興財団/京都府/京都市