-----------------------------------------------------
京都大学メールマガジン Vol.65
-----------------------------------------------------
------------------------------
目次:
◆総長メッセージ「人々との出会い(9)」
◆京都大学体育会シリーズ/京都大学体育会幹事長 星野靖隆
◆大学の動き
◆研究成果
◆イベントのお知らせ
------------------------------
◆総長メッセージ「人々との出会い(9)」:松本紘
これまでの人生で私が出会った人々についてお話をさせていただいておりますが、今号も引き続き大学院生時代について振り返ってみたいと思います。
9.大学院時代
前号で名前を紹介させていただきました私のもう一人の恩師、大林辰蔵先生との最初の出会いは学部4回生の電子物理学の講義でした。
大林先生は、当時の他の教授陣とは全く違う雰囲気を持った先生で、授業では大きなお腹からズボンがずり落ちそうになるのを何度も何度も引き上げながら、黒板の前を熊のように歩きながら講義をされ、ときには禅問答のような難問を私たち学生に投げかけておられました。風貌は一瞥して鋭い目つきの工事現場の親方のようでしたが、その講義内容は学生たちを惹きつける情熱的なものでした。私は技術者として会社に奉職し、いつかは社長になることを夢見ていたので、電子物理学は学生時代の「勉強」としか思えず、大学院で大林研究室に進むことはまったく考えていませんでした。
しかし前田憲一先生の研究室に入ると、大林研究室とは教員も学生も入り混じって共同での研究室生活が待っていたのです。指導教官を選ぶ際、事前に大林先生から一緒に研究をしないかと誘っていただきましたが、前田先生は「どんな研究をしても一緒、従って私が指導教授を決める」と仰られ、学生を並ばせ端から順に、居並ぶ教員に順々に当てていかれ、私は津田孝夫先生のグループに配属されることになりました。その後、配属はなりませんでしたが、大林先生は私を教授室に呼ばれ、「毎週私のところに出頭し、渡す論文を読んできなさい」と3センチもの厚さの論文の束を渡されました。それから毎週水曜日の午後3時間ほど、大林先生の前で宿題となっている論文の概要を報告し、わからなかった箇所や疑問と思われる点を述べることとなりました。今考えると、私にだけの特別訓練であったのかもしれませんし、学生に宇宙空間物理学に対する興味を持たせ、研究者仲間に引き入れたいとお考えになったのかもしれません。
(次号へ続く)
◆京都大学体育会幹事長 星野靖隆
我々京都大学体育会は53のクラブで構成され、またクラブとは別に様々な問題を調整・解決するために体育会本部が置かれています。本部は各クラブから選出された1回生から3回生までの38名で構成されており、幹事会の開催、新入生向けの機関紙「濃青」の発行、スポーツ大会やスケートツアーの開催、そして全国七大学総合体育大会(通称七大戦)と京都大学東京大学総合対校戦(通称総合東大戦)の主催など様々な活動を行っています。最近の大きな活動では、各クラブの東大戦の総合化や各部のOB・OG会の横断組織である濃青会の結成が挙げられます。
今年で第50回を迎えた七大戦は北海道で行われ、大阪大学の連覇を許し京都大学は総合3位に終わりました。京都大学は最多の14回の総合優勝を誇り、来年は九州の地で3年ぶりの優勝をかけて雪辱を期するところです。なお、京都大学は3年後には七大戦の主管を控えており、本部ではそれにむけて準備を既に始めています。また、第3回総合東大戦は現在京都大学の16勝11敗1分でリードしています。昨年は20勝15敗で京大が優勝しており連覇が期待されます。さらに、今年の7月にはボート部からオランダで開催された23歳以下の世界選手権に2名の選手が選抜されています。
体育会は1953年に結成され、私は第62代の幹事長になります。当初20あまりのクラブで構成されていた体育会も現在は53のクラブが加入するまでになり、また現在も体育会加入を希望する団体があり発展の一途をたどってきました。しかしながら、体育会の会員数が以前に比べ大幅に低下しているため存続の危機に瀕しているクラブが複数あり、大きな問題になっています。さらにそれに対する対策が打ち出せていないことも問題を一層困難にさせているのです。
53ものクラブをまとめ上げるのは非常に大変なことですが、今後も競技者の目線で体育会にまつわる諸問題の解決や、学内のスポーツの振興の為に活動を続けていきたいと考えております。
◆大学の動き◆
○第3回湘南京大会が開催されました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111023_2.htm
○皇太子殿下がiPS細胞研究所をご視察されました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111029_2.htm
○生態学研究センター創設20周年記念式典を挙行しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111106_2.htm
○森純一 国際交流推進機構長が日本・ウズベキスタン学長会議に出席しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111101_2.htm
○第2回京都大学風景写真コンテスト表彰式を行いました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111027_3.htm
○松本紘 総長がロンドンで欧州洛友会例会に参加しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111020_2.htm
○iCeMS桂ラボラトリー再始動の記念講演会・内覧会を開催しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111027_1.htm
○マレーシア・ダークブルーの会が開催されました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/110926_3.htm
○生存圏研究所赤道大気レーダー10周年記念行事を開催しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/110923_2.htm
○第7回日中学長会議を開催しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111014_2.htm
○東日本大震災の被災地への復興支援に関し、京都府と包括的連携協定を締結しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111102_2.htm
○先端技術グローバルリーダー養成プログラム第5期生修了式を挙行しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/110929_3.htm
○北川進iCeMS副拠点長らが産学公連携セミナーで講演しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/110926_2.htm
○京都大学、同志社大学、立命館大学の三大学留学生が工場見学をしました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/110928_3.htm
○栄誉
・2011年秋の叙勲受章者が発表されました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111103_1.htm
・伊藤邦武 文学研究科教授および丸岡啓二 理学研究科教授の紫綬褒章受章が決定
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111102_1.htm
◆研究成果◆
○分子で発見した夫婦の「絆」~ある熱帯魚でのはなし
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111123_1.htm
○LOX-1シグナルが関節リウマチの病態に大きく関わることを発見-関節リウマチの診断、治療につながる大きな一歩-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111121_2.htm
○AID依存性の体細胞超突然変異はトポイソメラーゼIの低下により引き起こされる
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111114_2.htm
○タンパク質ナノモーターの回転軸の詳細構造を解明-骨粗鬆症に関与する酵素の活性調節領域を同定-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111115_1.htm
○福島県成人住民の放射性セシウムへの経口、吸入曝露の先行評価を実施
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111114_1.htm
○ファーストスターは太陽の40倍の重さ-コンピュータ中に再現された宇宙最初の星の成長過程-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111111_1.htm
○強磁性鉄酸化物の合成に成功~安価で強力な酸化鉄磁石の創製につながるか~
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111108_1.htm
○マウス精子幹細胞移植における細胞生着メカニズムを解明-効率的な細胞移植技術につながる可能性
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111104_1.htm
◆イベントのお知らせ◆
○学術情報メディアセンターセミナー 「クラウド時代のソフトウェア開発」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111129_1.htm
○京都大学春秋講義
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h8/d2/news4/2011/111130_1.htm
○第19回品川セミナー 「アインシュタインの夢と超弦理論」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/1111202_1.htm
○ITP国際シンポジウム「New Horizon of the Interdiciplinary Approaches to the Asian and African Area Studies」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111203_3.htm
○金環日食観測準備勉強会(NPO法人 花山星空ネットワーク 第8回講演会)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111203_1.htm
○レクチャーシリーズno.96 ジュニアレクチャー「イルカやクジラのにおい認識」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111203_2.htm
○第22回 はんなり京都 嶋臺(しまだい)塾 「京から食をみなおす」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111207_1.htm
○G30国際教育指導研究シンポジウム
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111207_2.htm
○第111回 化学研究所 研究発表会
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111209_1.htm
○京都大学こころの未来研究センター研究報告会2011「こころを知り未来を考える~絆がつくるこころ~」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111210_1.htm
○京都大学グローバルCOE 心が活きる教育のための国際的拠点(2007年度-2011年度)総括シンポジウム
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111211_1.htm
○第184回アフリカ地域研究会
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111215_1.htm
○第1回AEARU漢字文化シンポジウム-第17回京都大学国際シンポジウム-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111216_2.htm
○市民公開シンポジウム「東アジアの漢字文化振興と漢字教育」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111216_3.htm
○世界の友達と交流できる! パンゲア アクティビティ
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111217_2.htm
○文学研究科・文学部公開講演会「古代日本とユーラシア-ユーラシア文明の越境と架橋にむけて-」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111217_1.htm
>>その他のイベント情報はこちらをご覧ください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja?type=monthly&;c2=1
---------------------------------
★このメールは、転送していただいて差し支えございません。
---------------------------------
★このメールは送信専用メールアドレスから配信されています。
このままご返信いただいてもお答えできませんのでご了承ください。
---------------------------------
★配信停止
https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=rbn-rdnd-f044992db74e71788c1e184d44f591d0
のフォームから配信停止を行ってください。
---------------------------------
□編集・発行
京都大学 総務部広報課 kumg_re*mail2.adm.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)
〒606-8501
京都市左京区吉田本町 電話 075-753-2072
---------------------------------
京都大学メールマガジン Vol.65