聴講講義: Japanese in Action: Language Use in the Anime of Miyazaki Hayao
- 表題にあるように宮崎駿のアニメの中での日本語使用についてのもので、私自身が以前から抱いていた「日本語ではこう言いたい、と考えている内容を英語で100%伝えることができないのは何故か」という疑問にまさに合致したものだと感じたことが、聴講を希望する決め手となりました。講義内容はまさに私の期待に応えるもので、日本語の文法構造や特徴などの基礎的な内容から、語用論に至る言語学分野の専門的な内容まで幅広く、自分の専門が言語学分野であったならこの授業を2度3度と受けたい、とまで思わせるようなものでした。コースワークは概ねシラバス通り一貫していて、やや専門的なリーディング、それと関連する比較的簡単な内容の講義と、さらには留学生がホームステイ生活を通して実際に触れたシチュエーションや会話表現についてもその日のトピックに合わせた解説を加えるなど、十二分に充実したものだったと思います。授業の後半は、実際に宮崎駿のアニメを題材として、グループごと自分たちで選んだ短いクリップの中で交わされる会話について、授業で得た知識を基に分析し、発表するというグループワークが中心になりました。こちらも、授業で学んだ内容の再確認と実際の分析対象への適用というコンセプトがはっきりしており、非常に勉強になりました。また日本人の聴講生としては、小グループでのグループワークに携わることにより、自らの英語能力を上げ、トピックへの理解に間違いがないか確認することができ、さらに留学生の日本語理解を助けられるといういくつもの利点があり、コースの構成に多くの配慮を感じました。(総人B2)