「東京で学ぶ 京大の知」シリーズ20「「コミュニケーション」を考える」第4回を開催しました。(2016年2月3日)

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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ20「「コミュニケーション」を考える」第4回を東京オフィスで開催しました。

「コミュニケーション」をテーマにしたシリーズ20の第4回は、「人間言語の特質とその起源・進化」と題し、藤田耕司 人間・環境学研究科教授が講演を行いました。

藤田教授は、まず、「言語」が人間固有のものであることを述べ、さまざまな動物にも見られるコミュニケーション能力とは異なるものであると話しました。また、言語は「思考」のために進化したという観点を説明し、私たちの持つ人間言語の仕組みと、その複雑な言語構造を作る基本能力と考えられる、二つのものを一つの集合に組み合わせる「併合」について話しました。さらにその「併合」と人間言語の起源・進化についても考察し、その組み合わせる能力は、言語だけではなく人間の知的活動の根源にも関わるのではないかと語りました。そして、コミュニケーションも、ある人の考えと、別の人の考えを組み合わせる機能を果すと述べ、人間は多くのものを組み合わせる能力を武器に生きてきた種なのではないだろうかと語りました。

講演する藤田教授

会場の様子