遠くにあってロマンをかきたてられたアフリカ、困難に直面する人びとの住むアフリカ、大きな市場と人口をもって発展するアフリカ、みなさんはアフリカにどのようなイメージをお持ちでしょうか?
長年にわたりアフリカの現場から学び続けてきたフィールドワーカーが語ります。あなたの学びがアフリカの未来とつながりますように。
基本情報
- 吉田キャンパス
- 一般・地域の方
イベント内容
開講日程
第1回 2016年10月22日(土曜日)
「私がアフリカから学んできたこと-1978年のスーダン南部から2016年エチオピアのフィールドワークまで」
重田眞義(アフリカ地域研究資料センター長)
かつてアフリカは援助や支援の対象であって、そこから学ぶことなど何もない、と考えるのがあたりまえのように受け入れられていた時代がありました。そのような思潮に反発を覚えた私はアフリカに学ぼうと30年ほど前から彼の地を訪れはじめました。年寄りの昔話にならないように気をつけながら、アフリカの在来農業や暮らしのなかから学んできたことを中心にお話ししたいと思います。
第2回 2016年 11月26日(土曜日)
「エチオピアの女性職人から学ぶこと-土器つくりの技法と暮らしの変遷」
金子守恵(アフリカ地域研究資料センター准教授)
アフリカの多くの地域では、調理具としての土器を専業的に製作している女性職人がいます。そのなかでもエチオピアの女性土器職人に注目し、彼女たちが親族のネットワークなどをつかい状況に応じて生活の拠点を変更しながら土器を製作して暮らしている様子について紹介したうえで、これまで培ってきた在来の技法によって、自らの生活や社会的な状況を改変する姿についてお話しします。
第3回 2016年 12月 3日(土曜日)
「カメルーンの「森の民」から学ぶこと-森棲みの技法と資源の分かち合い」
安岡宏和(アフリカ地域研究資料センター准教授)
世界第二の規模をもつ熱帯雨林の広がる中部アフリカのコンゴ盆地には、古くから「ピグミー」とよばれる人々が住んでおり、多種多様な森の資源を利用しながら生活してきました。本講演では、彼らが実際にどのような資源をどのように利用しているのか、またその資源をどのように分かち合っているかについて、長期間のフィールドワークの経験をもとにお話しします。今日、私たちの社会は、良くいえば成熟期、悪くいえば停滞期にあるといえるかもしれません。そのような時代だからこそ、アフリカの「森の民」から学ぶべきことも多いのではないでしょうか。
第4回 2017年 1月21日(土曜日)
「「サルのフン」から学ぶこと-マダガスカルにおける森づくりのしくみに迫る」
佐藤宏樹(アフリカ地域研究資料センター助教)
アフリカ大陸の東、インド洋沖に浮かぶマダガスカル島にはキツネザルという原始的な霊長類が生息しています。彼らの生態を知るための方法は、行動観察だけではありません。例えば、地面に落ちている彼らのフン。「汚い」イメージが強いかもしれませんが、フンを分析することでたくさんの情報を得られます。今回の講座では、キツネザルのフンから学ぶこと、すなわち、彼らの食生活や植物との関係、さらにマダガスカルにおける森づくりのしくみについてお話します。
第5回 2017年 2月25日(土)
「「貧困層」の暮らしから学ぶこと-希望と困難を生き抜く東アフリカの人々」
高橋基樹(京都大学アフリカ地域研究資料センター教授)
アフリカは近年、世界経済のフロンティア、あるいは希望の大陸などと呼ばれて注目を集めています。しかし、他方では複雑で多面的な社会経済的問題が広がっており、依然として国際社会の懸念の対象にもなっています。アフリカ経済の理解として、こうした光と影の交錯をどのように理解したらよいのか、また日本に住む私たちは何をして何をすべきでないのか、マクロ的なデータばかりでなく、いわゆる貧困層と言われる人々の暮らしを具体的に紹介しながら、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
申し込み
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申し込み先
- E-mail: manabiafrica*gmail.com (*を@に変えてください)
- 郵便: 〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町46 京都大学アフリカ地域研究資料センター公開講座係
- Fax: 075-753-7831
※ 申し込み後5日以内に受講受け付けと受講料振り込みのご案内を返信します。
備考
注意
稲盛財団記念館併設の駐車場では、一般の方の駐車スペースは設けていません。無断駐車は厳禁となっていますので、来館の際には公共の交通機関をご利用ください。E-mail: manabiafrica*gmail.com (*を@に変えてください)
Tel: 075-753-7803