親子の視線交渉が対人距離によって調節されることを解明 -親視点から探る、乳児と親の視線のやりとり-

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山本寛樹 文学研究科 教務補佐員、板倉昭二 同教授(現・同志社大学教授)、佐藤德 富山大学教授らの研究グループは、親と乳児の距離に伴って日常的な視線のやりとりがどのように変化するか、親に装着した視線計測装置の情報を分析することで検討しました。

その結果、親子が近すぎても遠すぎても、視線のやりとりの時間的な長さは減少する傾向があり、視線のやりとりが長く続くような距離があることがわかりました。また、乳児からの視線のはたらきかけは、親からの視線のはたらきかけより大きな対人距離で起こることが多く、相手に視線のやりとりをはたらきかける距離が親子で異なることがわかりました。これらの結果は、親子の視線のやりとりが対人距離によって調節されることを示すものです。

本研究成果は、2019年7月18日に、国際学術誌「Scientific Reports」のオンライン版に掲載されました。

図:本研究の概要図

詳しい研究内容について

書誌情報

【DOI】 https://doi.org/10.1038/s41598-019-46650-6

【KURENAIアクセスURL】 http://hdl.handle.net/2433/243193

Hiroki Yamamoto, Atsushi Sato & Shoji Itakura (2019). Eye tracking in an everyday environment reveals the interpersonal distance that affords infant-parent gaze communication. Scientific Reports, 9:10352.