エマニュエル・ソリマン・ガルシア 防災研究所特定研究員、ディエゴ・メルガー オレゴン州立大学助教らの、日本、アメリカ、中国、メキシコからなる国際共同研究グループは、2017年メキシコ・チアパス州沖合で発生したマグニチュード8.2の地震について、周囲で観測された地震動や地殻変動記録を用いた地震の震源モデルについて再解析を行ったところ、沈み込むプレート内のほぼ全部を破壊する地震であった可能性が示されました。
本研究成果は、日本周辺で沈み込むプレート内部で発生する地震の規模が、従来のプレート内部の応力場および温度モデルから推定されていたものよりも大きくなりうる可能性を示しています。今後沈み込み帯の地震発生ポテンシャルと、それに伴う津波被害の評価を行う上で重要な成果です。
本研究成果は、2018年10月1日に、国際科学誌「Nature Geoscience」のオンライン版に掲載されました。
詳しい研究内容について
書誌情報
【DOI】 https://doi.org/10.1038/s41561-018-0229-y
Diego Melgar, Angel Ruiz-Angulo, Emmanuel Soliman Garcia, Marina Manea, Vlad. C. Manea, Xiaohua Xu, M. Teresa Ramirez-Herrera, Jorge Zavala-Hidalgo, Jianghui Geng, Nestor Corona, Xyoli Pérez-Campos, Enrique Cabral-Cano & Leonardo Ramirez-Guzmán (2018). Deep embrittlement and complete rupture of the lithosphere during the Mw 8.2 Tehuantepec earthquake. Nature Geoscience, 11(12), 955-960.