宇治キャンパスでは、2014年11月に宇治市と連携協力に関する協定を締結し、それ以来、教育、研究、防災・災害対応、広報等の分野において相互に協力し、交流を深めてきました。このたび、同連携協力協定に関する行事を、2024年7月26日、29日、8月2日にそれぞれ開催しました。
7月26日には、「夏休み親子理科教室 in 京大」を宇治おうばくプラザきはだホールで開催しました。同イベントは、親子で本学の最先端技術研究の一端に触れることで理科への興味を高め、科学技術に夢と希望を持つ人材を育成することを目指して、宇治市内在住の小学校5、6年生児童およびその保護者を対象に開催しています。今回は、今井友也 生存圏研究所教授が「木はどんな生き物?」と題し、「木」がなぜ大きくて強いのかなど、木の謎について講義を行い、19組38名の児童および保護者が参加しました。講義の後の質疑応答では、広葉樹と針葉樹の細胞数の違いから、講師の好きな木は何か?という素朴なものまで、様々な質問が寄せられました。その後、田鶴寿弥子 生存圏研究所講師の案内による材鑑調査室の施設見学を行い、参加者が、保管されている2万点の木材を見たり、樹木標本に触れたりする様子が見受けられました。
7月29日には、「連携協力懇談会(第8回)」を宇治市役所で開催しました。宇治市からは、松村淳子 同市長をはじめ関係部署の部長等が出席し、本学からは、宇治・遠隔地キャンパス担当副理事である中北英一 防災研究所教授、宇治地区研究所世話部局長である山本衛 生存圏研究所長、島川祐一 化学研究所長、片平正人 エネルギー理工学研究所長、堀智晴 防災研究所長、山口悟 宇治地区事務部長の他、宇治地区各研究所事務長が出席しました。懇談会では、宇治市内在住の小学生を対象に行っている夏休み親子理科教室等教育関係事業の実施状況や今後の方向性、宇治キャンパス周辺の環境整備、気候変動に伴う防災・災害対応の教育や今後の協力体制などについて幅広く意見交換を行いました。懇談会の後、施設見学が行われ、お茶と宇治のまち歴史公園「茶づな」にて、宇治市役所職員OBの解説を聞きながら、大河ドラマ展を見学しました。
8月2日には、「中学生理科教室」を宇治地区研究所本館で開催しました。中学生理科教室は、科学の最先端の研究に触れることにより、科学への興味を高め、科学技術に夢と希望を持つ人材育成を目指し、宇治市立中学校の理科(科学)部員を対象に開催しています。今回は、八木重郎 エネルギー理工学研究所准教授が「LEGOで学ぼう核融合と水素エネルギー」と題して、核融合に関する講義とLEGOを使用して水素製造装置を作成する実験や銀鏡反応実験を行い、宇治市内の3校から23名の生徒が参加しました。4~6名のグループに分かれて実験を行い、電極の材料や作成方法によって、どのグループが水素を一番多く製造できるか対抗戦が行われ、参加者は、実験の結果に一喜一憂していました。