2022年に創立125年の節目を迎えたことを記念して、2022年11月5日に百周年時計台記念館において秋の記念行事を開催しました。これは、創立記念日の6月18日、および19日に実施した記念式典等の記念行事に続くもので、今回は京都大学ホームカミングデイと併催することにしたものです。
午前中に実施した、本学卒業生のプロミュージシャン山中一毅氏率いるKazuki Yamanaka Special Quartetによる京都大学ホームカミングデイジャズコンサートに続き、午後に特別シンポジウムを開催し、一般市民など約500名の参加者が集いました。シンポジウムは、稲垣恭子 理事・副学長の司会により進められ、はじめに、湊長博 総長が開会の挨拶を述べ、今回はホームカミングデイにあわせて創立125周年記念秋の特別シンポジウムなどのイベントを開催するもので、皆様に今日一日楽しんでいただければとのメッセージを伝えました。次に、本学卒業生で小説家の平野啓一郎氏、京都大学CFプロジェクト(Create the Future Project)等に多大なご支援をいただいている建築家の安藤忠雄氏による講演を行いました。平野氏は「人間と環境」と題して、自身が提唱する『分人』という概念を用い、環境問題や若年層の自殺問題などの社会のテーマを人と外的環境との関わりからお話いただきました。
また、安藤氏は「地球は一つ」と題して、自身の人生を振り返って、若い頃の世界旅行や直島(香川県)の設計などのエピソードを時折笑い話を交えつつ、想像力や好奇心の大切さを熱く語られました。講演に引き続き、佐藤卓己 理事補のモデレーターのもと、本学卒業生で俳優の辰巳琢郎氏、湊総長を加えた4名で、「社会が求める人材像について~本学卒業生としての期待、本学支援者としての期待~」をテーマにパネルディスカッションを行いました。最後に、串田俊巳 理事より謝辞と締めの挨拶があり、盛況のうちに閉会となりました。
その後、創立125周年記念行事の一環として、本学への寄付者に感謝を表す場として、「感謝の集い」が開催されました。辰巳琢郎氏の講演が行われた後、特別シンポジウムにご登壇いただいた3名の方と総長・役員を交えて懇談会が行われ、終始和やかな会となりました。
また、創立125周年を記念して、キャンパスにおいて総合博物館記念展示「創造と越境の125年」、大学文書館記念展示「京大の周年記念行事-史料でたどるお祝いの歴史-」が開催されており、記念行事に参加した一般市民や卒業生など多くの方が来場されました。
夜には、プロジェクションマッピングを百周年時計台記念館東側の総合研究13号館にて実施しました。吉田キャンパスが位置する京都の東の守り神である「青龍」をストーリーテラーとして用い、京都大学の歴史を振り返りながらも、125周年を一つの通過点としたこれから先の京都大学の輝きを描いたストーリーが「青龍」が進化しながら未来へ進んでいく様子とともに鮮やかに投影され、多くの観衆の目をくぎ付けにし、創立125周年記念行事のフィナーレを飾りました。
プロジェクションマッピングの様子は、以下のサイトからご覧いただけます。
京都大学創立125周年記念行事 創立125周年記念プロジェクションマッピング(2022年11月5日)(YouTube)