本学主催の高校生による研究発表大会「京都大学ポスターセッション2020」を「高大連携・入試広報活動ポータルサイト LEOPARD」および動画配信の活用によりオンラインで開催しました。全国の国公私立高校33校より約160名の視聴申し込みがあり、文系理系あわせて33枚の研究ポスターが出展されました。
審査には、村上章 理事・副学長および有賀哲也 副学長があたりました。学内の若手研究者や高校関係者からの意見も参考にし、下記の3校を優秀ポスター賞に決定しました。
優秀ポスター賞 受賞校
静岡県立清水東高等学校
タイトル:
「旋光度を用いたショ糖の濃度測定について」
講評:
発表要旨は論旨が明快で体裁も整っており、手際よくまとめられています。また、ポスターも視覚的に理解されやすく、必要な情報が盛り込まれています。さらなる発展が期待される発表です。
受賞校からのコメント:
今回はこのような賞を受賞でき、大変嬉しく思います。旋光という現象に興味を持ち、放課後や休日など、実験方法の確立から試行錯誤を繰り返してきました。その中で、先輩や先生方にも多くの助言をいただきました。今後も感謝の気持ちを忘れずに、目標である「濃度測定」の精度をより高めることができるよう研究をがんばります。
埼玉県立川越高等学校
タイトル:
「自作電波望遠鏡で捉えた銀河系の「腕」」
講評:
長年にわたり引き継がれた内容を元に新たな電波望遠鏡を作成し、研究の完成度を高めています。ポスターの内容は充実しており、口頭発表も工夫を凝らして聞き手の理解を容易にしています。研究レベルの高さを感じさせ、今後の展望に期待します。
受賞校からのコメント:
大変光栄に存じます。10年前から自作電波望遠鏡による研究に取り組み、代々改良・工夫を重ねてきた点が評価していただけたものと思います。ポスターセッションを通して、生徒は探求力・表現力を身につけることができました。コロナ禍で生徒発表が制限される中、このような機会を与えていただいたことに感謝申し上げます。
群馬県立高崎女子高等学校
タイトル:
「発泡スチロールの形状による防音効果の違い-身近な材料でつくる防音壁-」
講評:
身近な課題について、安価で手軽な材料を用いながら明確な観点から比較検討がなされ、実用的な結果が得られています。音源や防音壁傾向の選択も効果的で、合理的な結論が導かれています。理論の裏付けがなされれば、論文にまとめることも可能であると思われます。
受賞校からのコメント:
本研究は、「総合的な探究の時間」における個人研究です。生徒は自らの興味を追求するために試行錯誤を重ね、身近な機器や材料を用いて実験方法を確立しました。丁寧にまた夢中になって行った本人の喜びはもちろんですが、この研究を評価していただけたことは本校の教育活動の励みとなります。選出していただき大変光栄に思います。