本学は兵庫県教育委員会との高大接続・高大連携に関する協定に基づき、「高大連携課題研究合同発表会 at 京都大学」を国際科学イノベーション棟シンポジウムホールにおいて開催しました。
この企画は、自然科学分野において課題解決型の発展的な学習に取り組む生徒が本学に集い研究発表を行うことと、さらに第一線の研究者や大学院生・大学生からの助言・講評を得ることにより、学習意欲を喚起するとともに、思考力・判断力・表現力の向上を図ることを目的としています。当日は、約200名の生徒と高校教員、兵庫県教育委員会関係者が参加しました。
開会に先立ち、大角謙二 兵庫県教育委員会高校教育課副課長より挨拶がありました。その後の「全体会」では、飯吉透 理事補・高等教育研究開発推進センター長による「21世紀の新たな学びの世界」をテーマに記念講演を行いました。AIが普及する時代において、世界における最新の教育情報を紹介するとともに、その中で本学が発信している学びについて、動画やWebサイトによる説明に高校生たちは熱心に聞き入っていました。
休憩の後、ポスター発表に先立ってグループの代表者27人が1分間スピーチを行いました。ポスター発表では、比較的近い研究分野ごとにグループを作り相互に発表を聴いた後、本学の教員・学生が参加して熱心に討議を行いました。
閉会式では、本学教員から「実験データは大切なものです。予想どおりでない結果は大きな発見につながることもあります」、「高校は違っても、今回同じ分野のグループになった仲間との交流は続けてください」、「研究とは事前に結果が見えるものではありません。わからないということを楽しむようになってください」などのアドバイスを送りました。
参加した高校生からは、「発表だけでなく討議もあったので、今後の研究に向けた道筋が見えた」、「京都大学では魅力のある学びを世界に向けて発信していることを知った」、「今回は中間発表だが、最終発表でも議論したい」といった感想が寄せられました。
今後も教育委員会とともに高大連携事業を推進し、高校生の科学に対する探究の「意欲」を応援していきます。