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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ28は、「未来につながる情報化社会-日常生活の中の技術革新-」をテーマに「京都アカデミアフォーラム」 in 丸の内で開催しました。
シリーズ28の第2回は、「コンピュータ技術は医療をどう変えようとしているのか」と題し、黒田知宏 医学部附属病院教授が講演を行いました。
黒田教授は、まず、京都大学医学部附属病院での電子カルテ解禁等の情報化の歴史を紹介しながら、医療情報学の概要を話しました。そして、実際の医療現場で収集したデータを基に集積基盤(EHR)を創り、AI等を活用した情報支援の取組事例や今後の展望等について、欧州、米国、日本の保険医療制度を交えながら説明しました。また、次世代医療基盤法や個人情報保護法等を例に挙げて、情報化時代の医療情報の取り扱い方法や問題点についても解説し、情報技術は、医療をどう変えようとしているのかということを情報基盤、センサーネットワーク等を利用した情報化医療環境に触れながら説明し、未来の医療の姿について言及しました。
来場者からは、「法改正やさまざまなデバイスの台頭など、周辺の動きの解説もあり、非常に勉強になった」、「情報の進歩による変化について、鋭い将来感覚で分かり易く話していただき、次世代医療の本質が、良く理解できた」というような感想が寄せられ、講演後は、積極的な質疑応答が繰り広げられ、盛況のうちに終了しました。