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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ28は、「未来につながる情報化社会-日常生活の中の技術革新-」をテーマに「京都アカデミアフォーラム」in丸の内で開催しました。
シリーズ28の第1回は、「子どもたちと機械翻訳が世界を繋ぐ」と題し、石田亨 情報学研究科教授が講演を行いました。
石田教授は、まず、機械翻訳の研究である異文化コラボレーション実験を開始した動機や概要について述べました。その実験結果を踏まえて、国際交流・多文化共生活動の言語サポートとして、世界中の言語資源(機械翻訳や辞書など)をインターネット上で共有、利用するプラットホームである言語グリッドの必要性を説き、その仕組み、役割について解説しました。そして、実際に言語グリッドを活用したNPO法人の取組である、パンゲア(PANGAEA)の母語の異なるスタッフ間で使用されているコミュニケーション用掲示板の活用例や、ベトナムでの子どもたちを介して行われている、農業辞書と機械翻訳を連携させた農業支援活動について、現地での動画や写真等を用いて説明し、言語グリッドの開発、研究によって、言語、文化を超えた交流の促進に寄与することが重要であると締めくくりました。
来場者からは、「機械翻訳の力を感じた」、「社会的意義のある研究だと思う」、「ベトナムの農業支援の活動に感動した。素晴らしい技術の仕組みと取り組みである」という感想が寄せられ、機械翻訳技術の知に触れる機会となりました。