平成29年度「多文化共学短期(派遣)留学プログラム ※ 」の一環として、国立台湾大学主催のスプリングスクール(NTU Spring Program Chinse Language and Culture)に本学学部生・大学院生4名が参加しました。
世界屈指の中国語(華語)教育機関である国立台湾大学国際華語研習所(ICLP)での語学教育とともに、宗教・環境・伝統芸術に関する講義を国立台湾大学教授陣から受けることもできました。更に台湾の文化、伝統・歴史、事物、環境を体験・観察するフィールドトリップにも参加し、まさに五感で華語・台湾の諸相を体感できる機会となりました。
滞在中は、本学出身の教授による諸般の計らいもあり台湾大学で行われている講義に参加する機会が提供され、また諸活動においては台湾大学有志のstudent advisorによる支援を得て、様々な人的交流が実現したようです。
今回のプログラムによって、さらなる長期留学を意識し始めた学生や、現在関わっている研究の実際的な課題につながる事象を発見することができた大学院生もいたようです。各自が持ち帰った大きな「種」が、各人の将来において結実していくことを願います。
参加学生の報告
国立台湾大学スプリングスクール班長
医学研究科社会健康医学系専攻1年 宮澤仁
報告会実施日:2018年3月29日
2018年3月1日~3月25日までの3週間、国立台湾大学スプリングスクールに参加しました。京都大学からは4名が参加し、日本や各国から総勢25名の学生が集まりました。
このプログラムは中国語習得と台湾文化理解の内容で構成されており、中国語クラスは初日のプレイスメントテストの結果から、各人のレベルに合わせて4クラスに割り振られました。授業は毎週平日の午前中に行われて、初学者向けのクラス以外では中国語による指導が行われました。最終日には全員が中国語によるプレゼンテーションを行いました。中国語で学び中国語で話す環境を経験することで、参加学生はそれぞれのレベルで中国語技能の上達を実感できました。
台湾文化理解に関しては、英語による台湾文化に関する講義や数多くのフィールドトリップが、週末および平日午後に行われました。講義は「宗教(民俗信仰と風習)」「伝統的な舞台芸術」「自然と生態(主に環境問題について)」の3種類のテーマで行われました。講義は全て台湾大学の教授陣によるもので、いずれも貴重な機会でした。フィールドトリップでは台北市内各所(龍山寺、中正紀念堂、二二八和平公園、総統府、中山堂、国立故宮博物院、士林夜市、木柵動物園、猫空)および近郊の歴史地区(鶯歌、三峽、せいとう、きゅうふん)に行き、一部英語による案内を受けながら、台湾の歴史や各地の文化を学びました。
滞在中は受入先スタッフや台湾大学学生有志によるスチューデント・アドバイザーの手厚い支援を受け、彼らとの親交も深めました。個人で短い期間に多くの場所を訪れるのは大変ですが、彼らのサポートのおかげでいずれの場所も有意義に過ごすことができました。この他にもプログラムに参加していた各国学生との交流や現地学生との交流の機会が得られ、様々な情報交換を行いました。一部の学生は専門分野が同じ現地学生とも交流でき、研究等の情報交換や今後の交流につながる機会を得ました。
参加者の中には今後の長期海外留学を意識した者や中国語学習のさらなる充実を企図する者などおり、海外留学や国際交流の一歩として貴重な経験ができたと考えています。同時に、今回得られた新たな友人との交流を続けていきたいと願っています。このような貴重な機会をいただけたことに班員を代表して感謝申し上げますとともに、今後もより多くの学生がこの機会を生かして、さらなる交流や自己実現につなげていただきたいと切に願います。
多文化共学短期〔派遣〕留学プログラム ※ について
本学では、本学学生が各国の大学生との交流を深め、国際性を涵養し、外国語運用能力を向上させる機会として、多文化共学短期〔派遣〕留学プログラムを、年間7プログラム実施しています(中国、香港、台湾、韓国、タイ、ベトナム、インドネシア)。平成29年度は、派遣先大学による学費免除等の支援、海外留学支援制度(協定派遣)JASSO奨学金、京都大学アジア研究教育ユニット(KUASU)補助金、京都大学重点アクションプラン補助金を得て実施されました。
平成30年度実施予定分については、以下のPDFの裏面「2.異文化交流・実地研修を通してグローバルな感覚を獲得する」を参照してください。
- 留学支度 -大学のプログラムで行く短期留学- (PDF:896 KB)