非接触ミリ波バイタルセンサーの小型・高感度化技術を開発しました。(2017年9月26日)

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佐藤亨 情報学研究科教授らの研究グループは、京都大学Center of Innovation(COI)拠点においてパナソニック株式会社と共同で、離れたところから高精度に心拍数と心拍間隔を計測できる生体情報センシングセンサーの小型化、高感度化に成功しました。

今回開発した「非接触ミリ波バイタルセンサー」は、2016年1月20日に発表したものに比べ10分の1に小型化しました。また、複数の人物を同時に計測する場合、互いに離れる必要がある距離を7.5cm程度と従来比8分の1まで縮めることができました。その結果、本センサーではこれまで不可能だった複数の人物の心拍間隔を同時に計測することも可能です。

本センサーは、高感度なスペクトラム拡散ミリ波レーダー技術と、測定対象者の心臓の動きに特有の信号特徴点パターンを自動抽出し、心臓の収縮・拡張の繰り返しを正確に捉えることにより、「呼吸信号などが混在する環境下の」微弱な信号であっても正確な心拍の測定を可能にする特徴点ベースの心拍推定アルゴリズムによって、心電計相当の精度で心拍間隔をリアルタイムに計測できます。小型化、高感度化により、天井や機器などにセンサーを埋め込み、利用者が測定時にストレスを感じない、カジュアルな生体情報センシング(計測していることを感じさせず、普段の状態のままリラックスした状態でセンシングすること)を可能にします。具体的には、日常の健康管理や母子・高齢者の見守りなどのシステムの進化と普及に貢献していきます。

開発した非接触ミリ波バイタルセンサー

デモンストレーションの様子

詳しい研究内容について

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