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斎藤通紀 医学研究科教授が武田医学賞を受賞しました。
同賞は、医学界で顕著な業績を挙げ、医学ならびに医療に優れた貢献を果たされた学者・研究者に贈呈されるもので、今回で60回目となります。
斎藤教授の受賞テーマは「生殖細胞の発生機構の解明とその試験管内再構成」で、主な研究成果は以下のとおりです。
- マウス始原生殖細胞に発現する遺伝子群を次々に同定し、その機能を解明、生殖細胞形成過程の分子制御モデルを提唱
- マウスES細胞やiPS細胞などの多能性幹細胞から始原生殖細胞様細胞を誘導し、それらから精子、卵子、健常な産仔を作成することに成功
- 上述の実験系に基づき、生殖細胞の転写制御機構やエピゲノム動態の詳細を解明
- ヒトiPS細胞からヒト始原生殖細胞様細胞を誘導することに成功し、ヒトとマウスの生殖細胞形成機構の共通点と相違点を解明
これらの成果は、生殖細胞の発生機構に関するさまざまなコンセプトを提唱するのみならず、不妊やエピゲノム異常症の原因究明に結びつくことが期待されます。
贈呈式は、11月14日に東京都内で執りおこなわれる予定です。
関連リンク
- 武田科学振興財団ホームページ