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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ22「世界とつながる日本の問題 -憲法・格差・環境・食-」第2回を東京オフィスで開催しました。
シリーズ22の第2回は、「所得格差はなぜ拡大しているのか?-日本とアメリカのちがい-」と題し、宇仁宏幸 公共政策連携研究部教授が講演を行いました。
宇仁教授は、所得格差について、まずトマ・ピケティの分析を例に、アメリカにおける所得順位トップ10%の所得合計が、アメリカ国民所得全体の約50%に上昇している現状を話しました。さらに社会全体での所得分配の不平等さを測る指標である「ジニ係数」や、その他の指標である「相対的貧困率」などについて説明しました。ジニ係数ではアメリカほどの不平等さが見られない日本が、所得のボトム階層に着目した、相対的貧困率の数値ではその上昇を続け、アメリカ並みの値であることを示しました。そして、その要因として考えられる、日本での非正規雇用の加速化や成果主義的賃金制度などについて説明しました。統計データや労働・雇用との関係、他国との比較など、さまざまな視点から「格差」を語る講演に来場者は真剣に耳を傾けていました。