「京都大学サイエンスフェスティバル2015-科学の頭脳戦-」を実施しました。(2015年11月28日)

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本学と大阪府・兵庫県・滋賀県・京都府・京都市・三重県・東京都・石川県・徳島県・徳島市・福井県教育委員会および奈良県との間で締結している高大接続・高大連携に関する協定に基づき、「京都大学サイエンスフェスティバル2015-科学の頭脳戦-」を百周年記念ホールで開催しました。

本企画は、各教育委員会が推薦した代表チームによる科学の研究発表大会であり、それぞれの高等学校で深めてきた課題探究活動の成果を広く発表することによって、同年代でありながら背景にある異なる文化、伝統、思想等を認め合い、視野を広げる一助とすることを目的としています。研究発表は、発表要旨のまとめ方、課題設定の独創性、研究の発展性、全体の完成度、発表姿勢や声量五つのポイントで評価し、優秀な発表を行った高等学校には、総長賞および副学長賞を贈呈しました。

当日は、山極壽一 総長による開会挨拶ならびに基調講演を皮切りに、各校における日頃の真摯な取り組みの成果について、工夫ある発表が繰り広げられました。各校の発表後には、本学理学研究科および工学研究科の教員が講評を行い、厳しい質問や温かな激励などの指導助言がありました。生徒の皆さんには、緊張の中にも課題探究活動のさらなる進展を強く決意する姿が伺えました。

表彰式では、山極総長および有賀哲也 副学長が全体講評を行った後、総長賞および副学長賞として、賞状ならびに記念のトロフィー・楯を贈呈しました。いずれの高等学校も非常にレベルの高い探究活動が行われており、参加した本学教員からも驚きの声が多数寄せられました。高等学校から大学への円滑な学びの移行を促進させるとともに、他府県の高校生の前で発表し、本学教員からの講評を受けたこの機会を糧として、さらなる探究活動に励んでいくことが望まれます。

なお、各校の研究発表テーマは下記一覧のとおりです。

総長賞を受賞した京都府立桃山高等学校による研究発表の様子

副学長賞を受賞した小石川中等教育学校による研究発表の様子

平原和朗 理学研究科教授による講評

山極総長による基調講演

副学長賞を受賞した京都市立堀川高等学校

受賞校および参加校

総長賞

  • 京都府立桃山高等学校「バナナ果皮の「キリン化現象」からドーパミンの重合メカニズムを探る」

副学長賞

  • 京都市立堀川高等学校「かんむり座R星の変光の仕組み」
  • 東京都立小石川中等教育学校「静摩擦係数の待機時間依存性」

各校の研究発表テーマ一覧

  • 大阪府立天王寺高等学校「ゴム紐の張力及び基本振動の振動数の数式化に挑む」
  • 滋賀県立膳所高等学校「素数を法としたときの10の位数について」
  • 兵庫県立龍野高等学校「甘酒製造過程におけるグルコース濃度の変化」
  • 奈良県立青翔高等学校「遺跡の植物利用から日本のモモとヒョウタンのルーツをさぐる」
  • 三重県立伊勢高等学校「セミの飛行研究を7年間-自然科学研究の工業分野での応用を目指して-」
  • 石川県立七尾高等学校「ミルククラウンの中央部の盛り上がりについて」
  • 徳島県立城南高等学校「塩化リチウムがプラナリアの頭部再生に及ぼす影響について」
  • 福井県立藤島高等学校「福井地震断層の探究IV」