「短期SENDプログラム」の一環として、本学から「インドネシア大学スプリングスクール」に9名の学生が参加しました。2週間の派遣で、インドネシア語・インドネシア文化についての講義を受講するとともに、現地学生との日本語・日本文化についての相互学習(共同発表)も行いました。また、実地研修を行い、インドネシア文化に関する認識を深めました。
2週間の派遣を通じて、インドネシアの文化を理解することはもちろんのこと、日本語・日本文化を学び合うことにより、違う角度から自国の文化を見つめ直し、再発見する機会を得ることができました。現地で得た経験や文化に対する理解をさらに発展させ、またインドネシア大学の学生たちとの信頼関係を今後一層深めていくことが期待されます。
参加学生の報告
インドネシア大学スプリングスクール副班長
農学研究科修士課程1回生 鶴田 惇
報告会実施日:2015年3月26日(木曜日)
熱帯へ行ってみたいという思いと、イスラム教について知りたいという思いでこのプログラムに参加しました。
インドネシアに滞在中は、午前中にインドネシア語の授業、午後は日本 語 学科の授業を受けました。インドネシア語の授業で習った会話を食堂やゲストハウスにいる地元の方とすぐに実践でき、語学学習の大きな励みになりました。また、授業最終日に行われるプレゼンテーションのため、インドネシア大学の学生と時間を見つけて準備を進めました。インドネシアの暮らしでは、生活のいたるところでイスラム文化を感じられました。大学内にも大きなモスクがありますし、豚肉やお酒を目にする機会はほとんどありません。ただ、一方で、イスラム教といっても色々宗派があり、それぞれ考え方が違うということをインドネシア大学の学生から教わりました。また、確かにイスラム教が多数ですが、インドネシアは多宗教の国です。日本語学科の授業の中に社会学の授業があったのですが、その授業で先生は「マジョリティーは一番鈍感だ」とおっしゃっていました。多宗教・多文化の国ということは、少数派を尊重しなければならないのですが、多数派は鈍感なので少数派の思いはなかなか反映されない、という意味です。常に意識しないといけない、とても大事な一言だと思います。
今回のプログラムでは、インドネシア大学の先生、学生にとてもよく面倒をみていただきました。色々なテーマの話をしながら交流する中で、イスラム教やインドネシアに対するイメージが大きく変わりました。今回のメンバーとはこれからも連絡を取り合い、インドネシア、イスラム教への理解を深めていけたらと思います。
短期SEND(Student Exchange – Nippon Discovery)プログラム について
SENDプログラムとは、日本とASEANを始めとする世界各地との架け橋となるエキスパート人材の育成を目指す事業です。派遣学生は現地の言語や文化を学習するとともに、日本語指導支援や日本文化の紹介活動を行います。これらの活動を通じて、海外の学生に日本への関心を強めてもらうと同時に、世界に雄飛する日本として誇れる人材の育成を目指し、次世代における相互の信頼感を醸成することを主たる目的としています。
2014年度は、「大学の世界展開力強化事業-ASEAN諸国等との大学間交流形成支援- 「開かれたASEAN+6」による日本再発見- SENDを核とした国際連携人材育成」およびJASSO奨学金(重点政策枠)、「運営費交付金特別経費」の支援を受けて行っています。