平成27年度京都大学大学院情報学研究科数理工学専攻修士課程入試における出題ミスについて

公開日

このたび、平成27年度4月期入学京都大学大学院情報学研究科数理工学専攻修士課程外国人留学生特別選抜試験の問題の一部に出題ミスのあることが判明しました。

受験者の皆様には、多大なご迷惑をお掛けしたことを深く反省して、ここに発表します。

1.出題ミスの内容

平成27年2月11日(水曜日)13時から15時に実施した情報学研究科数理工学専攻修士課程外国人留学生特別選抜試験の筆記試験において、専門科目は、計6問から2問を選択し解答するものであるが、このうち問題番号6に下記のとおり誤りがあることが判明した。なお、問題は日本文と英文により書かれている。

誤りの内容

問題番号6の文中、および、その英文の部分

日本文

(本文の1行目)
「C 1 級関数」とすべきところ、「導関数が有界なC 1 級関数」と誤った。

英文

(本文の1行目)
「C 1 function」とすべきところ、「C 1 function with a bounded derivative」と誤った。

2.出題ミス発見の状況

筆記試験終了後の2月12日(木曜日)、数理工学専攻の教員が問題文中にミスを発見した。なお、試験中および試験後も受験者からの質問はなかった。

当該試験科目の受験者数は1名で、そのうち当該問題を選択した受験者は0名であった。

3.採点方法および受験者への周知について

情報学研究科では、当該問題を選択した受験生がおらず、その受験生は合格予定者になっていることから、特別な措置をとらないこととした。これによって受験生の合否判定および研究室配属に影響は生じない。

今回の出題ミスに関して、受験者に対しては、文書にて謝罪および対応説明を行った。

4.出題ミスの起こった原因とチェック体制について

問題については出題委員が問題案作成後、当該専攻において出題の点検を行った。さらに、教務委員会作成の出題ミス防止マニュアルに基づき、時間内に正解または適切な解答が導けるか問題案と解答例の確認を行うとともに、試験時間中も解答モニターが実際に問題を解いてチェックを行った。これらすべてのチェックにおいて、解答が「導関数が有界な」という条件と矛盾することに気がつかず、出題ミスの発見に至らなかった。

5.再発防止策

情報学研究科は、出題ミス防止については平素より努力しているところであるが、今回、このような出題ミスが起こったことは大変遺憾である。

今後、情報学研究科は、出題ミスの発生原因の過程を研究科あげて検証し、出題ミス防止のための方策を検討する。具体的には、今回の出題ミスを防ぐように、出題ミス防止マニュアルに、得られた解が設問と矛盾するところがないかを確認する項目等を追加するとともに、問題チェック体制をより一層強化し出題ミスを出さぬよう最大限努力する所存である。