総合博物館では、特別展「地の宝-百年の眠りからさめる旧制三高・京都帝大時代の秘蔵鉱物コレクション-」を、人間・環境学研究科、工学研究科、大学文書館、理学研究科地質学鉱物学教室と共催で開催しています。
総合博物館には、1869(明治2)年設立の舎密局以来の伝統を持つ旧制第三高等学校や1897(明治30)年に創立された京都帝国大学理工科大学以来の資料が保存されています。これらは、教育資料として、また研究標本として活用され、今に伝えられています。今回、明治期の鉱物や鉱石標本をあらたに整理したところ、世界的にも第一級のコレクションであることが明らかになりました。今100年を超える眠りからさめる秘蔵コレクションを展示し、博物館における鉱物標本のあり方を考えることにしました。
さらに、宮沢賢治(1896-1933)の作品群には元素と鉱物の名前がいたるところで使われています。使われた45元素の原文を紹介していますので、賢治のふしぎな鉱物の世界が味わえます。
開催に先立ち行われた記者発表および内覧会には、学内外約40名の出席がありました。大野照文 総合博物館長の挨拶の後、本展覧会実行委員の下林典正 国際高等教育院・理学研究科教授および 桜井弘 京都薬科大学名誉教授から展示について解説があり、出席者は、実物の約500点の鉱物標本に感動し、宮沢賢治と鉱物元素の関係に興味を持ちながら、熱心に展示を鑑賞しました。
なお、開催期間中の土曜日にはワークショップを開催しています。
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