京都大学ELP短期集中講座「人口減少時代 〜社会のサステナビリティと人々のウェルビーイング〜」

　ELP短期集中講座は、ELPで学ぶ学問の中の一つの分野に焦点を当て4日間で講義と議論を行うプログラムです。講師には、対象分野をけん引する研究者や実務家を招いて、基礎理論から最先端の研究、社会実装まで濃密に学びます。グループディスカッションや対話の時間もあり、実際の事業に繋がる実践的な構成となっています。

　今年度のテーマは「人口減少時代 〜社会のサステナビリティと人々のウェルビーイング〜」です。急速に人口減少が進む日本において、社会の持続可能性が危ぶまれています。生活の基盤を支える社会保障やインフラを維持し、地方の経済・文化を活性化させ、人々が幸福に暮らせる社会はどのようにして作るのでしょうか。人口減少を緩和するための少子化対策の効果や移民政策の是非が議論され、スマートシティや次世代モビリティなどのテクノロジーによる解決が模索される一方で、人口減少を受け入れ、高齢化する社会の中での生き方を模索する動きもあります。人口減少時代に生じる様々な問題とその緩和策と適応策を整理し、具体的な行動につなげることは喫緊の課題です。その課題に取り組むことは、私たちがどのような社会を次世代に残したいかを考えることのみならず、私たち一人ひとりがいずれやってくる自分の老いに向かいあうことでもあります。

　本講座では、サステナビリティとウェルビーイング、そして「老い」をキーワードに、国際的な視点も交えつつ、人口減少時代において日本が進むべき道筋を考えます。