京都大学が加盟するAssociation of Pacific Rim Universities(APRU)(環太平洋大学協会)の第16回年次学長会議(Annual Presidents Meeting)がアメリカ・ユージーンのオレゴン大学で開催されました。APRUは環太平洋圏の主要大学間の相互理解を深め、環太平洋地域社会にとって重要な諸問題に対し、高等教育機関の立場から協力・貢献することを目的として設立された大学協会で、現在16カ国(地域)42大学が加盟しています。第16回年次学長会議には、加盟校から学長・副学長を中心に約100名の参加がありました。本学からは、松本紘 総長、森純一 国際交流推進機構長、徳賀芳弘 経営管理研究部長・教育部長、研究国際部職員3名の計6名が出席しました。
今回の学長会議の主たる課題は、APRUの新たな戦略的枠組みを具体化していくための議論を行うことでした。そこで、新たな戦略の3つの柱である「アジア太平洋地域の高等教育と研究の形成」、「アジア太平洋地域の課題解決のための提携促進」および「アジア太平洋地域におけるグローバルリーダーの育成」をテーマとした3つのセッションが行われ、活発な議論が行われました。
第3セッション「アジア太平洋地域におけるグローバルリーダーの育成」は、松本総長の司会進行のもとに行われました。3人の演者による講演と小グループに分かれた議論が行われ、最後に全員でのディスカッションが行われました。ここでは、女性リーダーの育成のための方策等、多様な観点からの議論が行われ、APRUがグローバルリーダーの育成を進めていくための方向性を明らかにすることができました。松本総長は、この後に行われた、各セッションの議論をまとめるサマリーセッションで、第3セッションについての報告を行いました。
年次学長会議の最後には、事務会議(ビジネスミーティング)が行われました。議長であるカリフォルニア大学サンタバーバラ校Henry YANG学長の議事進行のもと、2011会計年度の財務報告、2012年事業活動の紹介、理事会メンバーの一部改選の結果の承認、次回年次学長会議についてのホスト大学であるロシア・ウラジオストクの極東国立総合大学によるプレゼンテーションが行われました。2012年事業活動の紹介では、9月11日から9月14日の日程で本学総合博物館が中心となって開催するAPRUのリサーチ・シンポジウム「Research Symposium on University Museums: Forming a University Museum Collection Network as the Core of Frontier Research」についての説明も行われ、多くの大学からの参加が呼びかけられました。最後に、今回の学長会議のホストを務めたオレゴン大学の学長・役員ならびにスタッフに対する感謝の意が表され、来年の再会を約して、3日間にわたる会議は幕を閉じました。
年次学長会議参加者集合写真 | |
セッションの報告を行う松本総長 | 松本総長(左端)の司会進行で行われた第3セッションの様子 |