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京都大学メールマガジン Vol.66
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目次:
◆総長メッセージ「人々との出会い(10)」
◆京都大学体育会シリーズ/京都大学体育会女子ラクロス部 2011年度主将 西村里穂
◆大学の動き
◆研究成果
◆イベントのお知らせ
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◆総長メッセージ「人々との出会い(10)」:松本 紘
これまでの人生で私が出会った人々についてお話をさせていただいておりますが、今号も引き続き大学院生時代について振り返ってみたいと思います。
10.大学院時代
修士課程の2回生になると、大林辰蔵先生が京都大学での7年間の研究教育生活を終え、東京へ戻られることとなりました。先生は東京大学のご出身でしたが、京都大学と前田研究室の構成員が大好きで、京都大学に残りたいと願っておられるご様子でした。しかし、学界の発展や新しくできる東京大学宇宙航空研究所のためにと前田先生に頼みこまれて、東京大学へ移籍されることになったのでした。
それまで大林先生とそのご家族にはずいぶんとお世話になり、何よりも先生のお人柄は私の人生観を大きく変えることになりました。先生から学問の自由、国際性の必要、知の追求のおもしろさを日々ご教示いただきました。また大学人としての器の大きさにとても感化されました。毎週水曜日夕方には論文報告の時間があり、厳しくも楽しい議論の後、よく先斗町界隈に連れて行っていただきました。今でも忘れられないのは、夏の夕べ、ある酒肆(しゅし)に連れて行っていただいたときのことです。そこで、おいしいお酒をいただきながら、宇宙科学の面白さ、宇宙への熱い思い、人情の大切さ、視野の広さの必要性を伺い、大いに心を動かされたものでした。その後、東京に移られた大林先生から助手として採用したいというお話をいただきましたが、当時は企業への就職を希望しており、また職業としての大学教授にあまり魅力を感じていなかったため、お断りしました。
残念なことに大林先生は若くしてお亡くなりになりました。その早すぎる死は日本の宇宙科学の発展にとって大きな損失であり、まさに痛恨の念に堪えません。後に、大林先生の奥様から、先生の使っておられた鼈甲(べっこう)の眼鏡を形見としていただき、大切に使わせていただいています。今でもその眼鏡を手にすると、先生のありし日の姿が脳裏にいきいきと蘇ってきます。
(次回へ続く)
◆京都大学体育会シリーズ/女子ラクロス部 2011年度主将 西村里穂
今年度、京都大学体育会女子ラクロス部の主将を務めさせていただきました、西村里穂です。
大学の公式メールマガジン掲載という滅多にない機会をいただき、有り難く思っております。
この場をお借りして、私自身そしてチームがこの1年間学んだことについて少しご紹介しようと思います。今年1年間は京大女子ラクロス部にとって抜本的な改革の年となりました。ラクロス競技は夏から秋にかけて年に一度の全国地区のリーグ戦があるため、それに向かって1年間練習することとなります。よって、例年丁度この時期から新チームがスタートします。去年のこの時期も、新チーム発足に伴い度重なるミーティングを行いました。全員で去年の反省を洗いざらい出し、解決策を探り、実践していくことの繰り返し。前年度の成績がなかなか振るわなかったことと、3、4回生が一人を残して一気に辞めてしまったことで、チーム全員が「このままではいけない」、「なんとか自分達を変えなくては」と奮起していたのかもしれません。
今このように振り返ってみると、今年度で変わった点が、細かなことも含めると非常に多くあることに気付きます。それらを変え成長する事が出来たのは、上に述べたような自分達の気持ちは勿論のこと、今年お呼びした外部のHC(ヘッドコーチ)の影響もまた大きかったと考えています。
私には心に残るそのHCの言葉があります。それは「心を変えよう、そして行動を変えよう、それにより習慣を変えて、チームを変えよう」というものです。
心を変えるとはどういうことなのでしょうか。すぐにピンとは来ないかもしれません。私自身もチームもこれをしっかりと理解し行動に移すまでに膨大な時間を要しました。1年間考え続け、心を変えるということについて気付かされたことや感じたこと、沢山のことがありますが、その中でも大きな二つを挙げるとすれば、受け身な姿勢からの脱却と周りへの気遣いになります。
個人的な話になりますが、最近病院実習が始まり、社会経験を積ませていただいています。その中で、上に述べた二つの事の重要さ、大切さに日々気付かされ、この1年間苦しみもがきながら理解し得たことは社会でも欠かせないものだったのではないかと感じています。
「心を変えよう、そして行動を変えよう、それにより習慣を変えて、チーム(人生)を変えよう」
今年のチーム作りにも、また今後の私自身の人生にも欠かせない言葉となりそうです。
◆大学の動き◆
○総合博物館建築家ジョルジョ・ヴァザーリ生誕500周年記念特別展「ジョルジョ・ヴァザーリのウフィツィ:建築とその表現」を開催中
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111219_1.htm
○理学研究科附属地球熱学研究施設 火山研究センター本館の登録有形文化財の登録について
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111209_3.htm
○経営管理大学院「エンタテイメントビジネスマネジメント論」でハリウッド俳優 渡辺謙氏が講師として登壇されました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111214_1.htm
○京都大学コリア同窓会総会が開催されました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111203_1.htm
○松本紘総長が京都大学中国校友会に出席しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111203_2.htm
○カリフォルニア大学デービス校との事務職員交流を受入れました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111125_3.htm
○原子炉実験所の産学官連携活動が、日刊工業新聞社主催「第6回モノづくり連携大賞特別賞」を受賞しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111110_1.htm
○防災研究所が創立六十周年記念式典を開催しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111125_2.htm
○平成23年度博士課程教育リーディングプログラムに本学から2件採択されました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111129_1.htm
○広島京大会総会が開催されました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111122_1.htm
○人間・環境学研究科がフランス人間科学研究財団と研究交流協定を締結しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111124_2.htm
○iPS細胞技術に関する米国特許2件目が成立
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111124_1.htm
○栄誉
・阿部政光 霊長類研究所技術専門職員および髙橋涼子 医学部附属病院副看護師長が医学教育等関係業務功労者として表彰されました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111124_3.htm
・薗田坦名誉教授が日本学士院会員に選ばれました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111212_2.htm
・松﨑勝巳 薬学研究科教授がエルウィン・フォン・ベルツ賞1等賞を受賞しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2011/111125_1.htm
◆研究成果◆
○1兆分の1秒間の強電場パルス照射により、半導体の自由電子数を1千倍に増幅:超高速トランジスタや高効率の太陽電池の開発に期待
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111221_1.htm
○「離れた」光ナノ共振器を「強く」結合し、動的に制御することに成功 -次世代高機能光チップ実現へ向けた重要な一歩を達成-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111212_1.htm
○“ナノドメイン”構造を有する圧電体薄膜の超高速応答を実証-高速制御による高性能製品の開発に期待-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111213_1.htm
○iPS細胞から大量に血小板を作製する方法を開発-第53回米国血液学会年次大会で発表-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111211_1.htm
○チンパンジーにも「黄色い」声!?-チンパンジーにおける共感覚的知覚の発見-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111206_1.htm
○1種の生物種が複数の生物種に分化する現象が、冬の寒さによって促される
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111202_1.htm
○カニ殻から透明材料
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111129_1.htm
○国際幹細胞イニシアティブ(ISCI)、各国ヒトES細胞株のゲノム安定性を比較分析:実用化に適した株の評価・選別へ
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111128_3.htm
○もっとも軽い元素である水素原子(プロトン)の連続リレー移動反応の直接観察と微視的機構を世界で初めて確立
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111128_2.htm
○精子形成に必須な蛋白質がゲノムを転移性遺伝子から守るメカニズムを解明
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111128_1.htm
○宇宙竜巻の正体-回転ブラックホールからの双極ジェットの痕跡-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/111125_1.htm
◆イベントのお知らせ◆
○学術情報メディアセンターセミナー 「最新の高性能計算技術による大規模高速電磁場解析」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111227_1.htm
○福井謙一博士ノーベル賞受賞30周年記念 「第9回京都大学福井謙一記念研究センターシンポジウム」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120106_2.htm
○第20回品川セミナー 「野生動物を遺伝子から見る」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120106_1.htm
○第191回 生存圏シンポジウム「東日本大震災以後の福島県の現状及び支援の取り組みについて」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120106_3.htm
○色と香りであやどる科学と芸術
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120108_1.htm
○国際シンポジウム「これからの社会における仏教の可能性:ブータンからの提言」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120110_1.htm
○日仏合同ワークショップ「神経ダイナミクスと可塑性:シナプスから神経回路まで」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120113_1.htm
○京都大学環境安全保健機構 シンポジウム ~京から始まる省エネ・省CO2の新たな展開 ~京都大学環境賦課金制度の検証と今後~
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120113_2.htm
○発がんスパイラル第2回国際シンポジウム
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120117_1.htm
○京都大学国際交流センター主催 「第18回 多文化交流フォーラム」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120120_2.htm
○レクチャーシリーズno.97 ジュニアレクチャー「雨はなぜ集中化するのか」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120121_2.htm
○京都大学人文科学研究所 人文研アカデミー セミナー・シリーズ「政治を考える」ルソー
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120121_1.htm
○平成24年度 京の府民大学 アフリカ地域研究資料センター公開講座「アフリカ研究最前線:出会う」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120915_1.htm
○退職教員最終講義(松田清 人間・環境学研究科・総合人間学部教授)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120123_1.htm
○ナノ材料の安全性・社会受容に関するシンポジウム~ナノ材料の安全利用を目指す研究の最新動向~
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/120124_1.htm
>>その他のイベント情報はこちらをご覧ください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja?type=monthly&;c2=1
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