聴講講義: Religion and Japanese Culture

聴講講義: Religion and Japanese Culture
  •   フィールドワーク中心だったので、負担はほとんど感じませんでした。レポートも1回だけだったので、無理なく取り組むことができたと感じます。(以前KCJSの日本文学史の授業を受講した時は、英語講義を受けるのが初めてだった上にレポートが3つあったので、その経験とどうしても比較して捉えてしまっているかもしれません)。講義内容もわりとジェネラルに教養を身につけるもので、楽しんで聞くことができました。日本の学校では習わないような仏教の知識(特に密教や神道について)の話が聞けたことが強く印象に残っています。
      フィールドワークで交流する機会が多い点がとても良かったです。ただ、クラスの人数が多いので、スタンフォードの学生同士もかたまってしまったり、深く付き合うようになるのは難しかったです。そうはいっても、一番の責任は自分にあると思います。やはりなかなか積極的に話しかけることが性格上むずかしく、悩みました。ただ、この悩みは私の場合、2年前にKCJSを受講した時から、カナダでの留学中もずっとあったもので、個人的な課題だと思っています。生徒さんは皆さん本当にいい人たちだと思います。
      交流について意見を述べるならば、もちろん個人差のあることですし、基本的には自分が努力するほかないのですが、(語学力ではない)コミュニケーション上の不安や悩みについて、日本人同士(学生同士でも、学生と先生でも)で本当はもっと話しあったり悩みを共有しあったりできればいいなと思います。今は英語がとてもできる学生さんや、帰国子女の方も多いだけに、英語で話すことへの苦手意識が人によってはより大きなコンプレックスになりやすいかもしれません。どうすれば(英語で話す時に)心を開くことができるか、皆どうやってそういう心理的な壁を乗り越えてきたか、など他の学生さんの話を聞ければ自分のことも客観的に考えられるきっかけになるかもしれないと思います。ただ、やはり基本的には個人の努力課題であると感じます。(文M1)

 

  •   日本の宗教とそれに関連する日本文化についての入門の授業で、日本の宗教について初めて学ぶアメリカ人学生を対象としていた。日本人学生にとっては日常生活で見聞きすること、あるいは日本史の授業等で習ってきたことを英語で学ぶ、というような授業であった。授業の半分ほどがフィールドトリップであり、教室内での講義もゲストスピーカーが来て下さったり、と変化に富んでおり、楽しみが多い授業であった。はじめて日本の宗教について学ぶアメリカ人学生の反応、フィールドトリップで訪れた寺や能の観賞での様子などから、日本で暮らしていれば当たり前のこととして気付かずにいた事柄にSCTIの学生の視点を通して気づかされることが多く、新鮮であった。毎回リーディングの宿題が出たが、普段の授業は講義形式で進み、リーディングの内容の重要な点を丁寧に説明して下さるので、特に宿題の負担が重いとは感じなかった。フィールドトリップ後の授業でその感想を共有し、講義中も疑問点があればその都度丁寧に先生が質問に答えて下さったこと、また、内容が日本人学生には親しみやすいものであったこともあり、授業についていくのが大変だとは感じなかった。
      聴講講義でフィールドトリップが多かったこともあり、授業内でSCTIの学生と話す機会が多く、また授業外でも一緒に様々な所へ出かけ交流を深めることができた。様々な場面でスタンフォードの学生は人間の幅が広いな、と気がつかされることが多く、出会った学生全てが、真面目に勉強に取り組みながらも、決して勉強だけではない多様な興味・関心を持つ、バランスのとれた人々であった。非常にメリハリの効いた、また興味の持った事柄に熱心に取り組むエネルギーに溢れた生活を常に送っているという点はぜひ見習いたいと思った。授業中はもちろん、授業外でもSCTIの学生がどのような視点で日本を見ているのかを知るのは非常に興味深く、彼らの視点を通して普段は当たり前と思っている日本の生活を異なる角度から捉え直すこともできたと思う。
      聴講制度の改善点として挙げるべきではないのかもしれないが、SCTIのようなセンターが京都大学内に設置されていたら素晴らしいのに、と思わずにはいられなかった。聴講した授業が週1回3時間ほどのクラスだったということもあり、私がSCTIに通うのは週1回であり、それ以外の時間にもSCTIの学生とは一緒に出かけたりして会うことはあったものの、同志社大学からの聴講生のように、授業がない日でもSCTIに気軽に立ち寄るということはあまりなかった。もちろん、同志社大学今出川キャンパスは京都大学からすぐなので講義に出席するのに支障は全くなく、SCTIが同志社にあることによって学生との交流がしづらいということは全くなかったが、このようなセンターが京都大学内にもあれば、より気軽に学生と交流を深めることができ、SCTIを聴講しない学生にとっても有益な環境となるのではないかと感じた。
      また、最初にオリエンテーションがあり、そこで聴講している授業には参加していない学生とも出会えたことは非常に良かったと思う。欲を言えば、何かSCTIと聴講生全体でのフィールドトリップが1度あってもおもしろかったと思う。(法B4)