花粉症・アレルギーの発症因子の立体構造を世界で初めて解明-副作用を抑えた治療薬の探索・設計が可能に-
用語解説
X線結晶構造解析
解析対象のたんぱく質を結晶化し、X線照射によって得られる回折データから、結晶内部で原子がどのように配列しているかを決定する手法。
ヒスタミン
活性アミンの一種。分子式は、「C5H9N3」。通常時は細胞内に保存されており、外部からの刺激により細胞外へと放出され、アレルギー反応や炎症の原因ともなる。
Gたんぱく質共役型受容体(GPCR:G-protein coupled receptor)
Gたんぱく質と共役して細胞外の情報を細胞内へ情報伝達する受容体ファミリー。多くの薬の標的となっている。
アミン受容体
ヒスタミン、アドレナリン、ドーパミン、セロトニンといった生体アミンを受容するGPCRファミリー。
Lipidic cubic phase法
脂質(モノオレインなど)からなる脂質二重層内に膜たんぱく質を存在させ、生体膜に近い環境で結晶化を行う方法。膜たんぱく質の結晶化に有効な手法。
ドキセピン
第一世代の抗ヒスタミン薬の一つ。分子式は、「C19H21NO」。
レボセチリジン
第二世代の抗ヒスタミン薬の一つとして知られている。分子式は、「C21H25ClN2O3」。
フェキソフェナジン
第二世代の抗ヒスタミン薬の一つで、アレルギー性疾患治療剤である。分子式は、「C32H39NO4」。