今西錦司と日本の霊長類学の60年

今西錦司と日本の霊長類学の60年

2008年7月23日

松沢哲郎、McGrew, W.

 1948年12月3日に今西錦司が幸島の野生サルの研究に着手した。第二次世界大戦後わずかに3年のことである。今西に同行したのは当時の京大生であった伊谷純一郎と川村俊蔵である。この日をもって日本の霊長類学は誕生したといえる。したがって、本年はその60周年にあたる。なぜ今西がそうした研究を興したのか、かれらから引き継ぐものは何か。歴史的な文脈でその意義を考えてみた。

カレント・バイオロジー、18巻14号、R587ーR591、(7月22日号)(PDF)

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左端が伊谷純一郎、中央が今西錦司 (1958年3月6日 アフリカにて)