白眉センター&応用哲学・倫理学教育研究センターシンポジウム「ライフサイエンスの現場と政策的・倫理的課題~生殖・再生医療の現在~」
※ 第三演者の所属を変更しました。(2013年4月4日)
※ 第二演者の所属を変更しました。(2013年4月1日)
※ 冒頭の説明文を追加しました。(2013年3月15日)
※ 講演要旨を追加しました。(2013年3月13日)
iPS細胞をはじめとする幹細胞研究など生殖・再生医療の最先端の研究に関する話題が期待を込めて議論される機会が増えてきています。
しかし、実際に研究の現場で行われていることが理解されないまま生命倫理や科学と社会について語られているとの懸念もぬぐえません。
本シンポジウムでは、現場の研究者と政策立案者、倫理学や科学技術社会論(STS)の専門家との対話を通して、最先端生殖医療技術の現状とそれにまつわる政策的・倫理的課題について考えていきたいと思います。
日時
2013年4月13日(土曜日) 13時00分~18時00分
場所
文学部第3講義室
入場料
無料(先着100名)
申し込み
以下のサイトでお申し込みください。
http://goo.gl/XGkyK
対象
ライフサイエンスの政策的・倫理的課題に関心をもつあらゆる分野の研究者・実務者
(一般の方にも参加いただけますが、内容は専門的なものになります。)
次第
13時00分~13時10分 | 開会挨拶 堀智孝(白眉センター プログラムマネージャー) | |
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13時10分~13時50分 | 「生殖細胞研究の現場から」 大串素雅子(白眉センター 特定助教) | |
我々の体を構成する細胞は体細胞と生殖細胞という種類の細胞に大別できる。 体のほとんど全てを構成する体細胞は個体の寿命とともに消失するが、生殖細胞は個体の寿命を超え次世代を生み出し永続的に生き続けることができる。それゆえ、生殖細胞は細胞レベルで起こる老化現象をくい止め、遺伝情報を理想的には完全な状態で維持・継承するという特性を持つ。この特性の理解は、細胞レベルでの不老不死ひいては個体レベルでの不老不死につながる可能性がある。 今、生殖細胞の研究者たちが何に興味を持ち研究を進めようとしているのか解説し、世界トップレベルの日本の生殖細胞研究をサポートする体制がいかに必要とされているかについて議論したい。 | ||
14時00分~14時40分 | 「iPS細胞と「エシックス・トラブル」」 八代嘉美(iPS細胞研究所 上廣倫理研究部門特定准教授) | |
iPS細胞ははじめ「ES細胞が持つ倫理的な問題」を超克するもの、として紹介されることが多かった。「胚を破壊しない」というその一点に関してはまさしくその通りの事柄であったが、その多能性ゆえに、生殖細胞への分化やキメラ胚の作出など、これまで封印されてきた、いわば「パンドラの箱」を開けることとなった。 今回はキメラ胚の作出とその周辺について紹介し、今後の課題についても考察したい。 | ||
14時50分~15時30分 | 「ライフサイエンスに関する規制の枠組みの現状と課題」 菱山豊(文部科学省 大臣官房審議官(研究振興局担当))(文部科学省 研究振興局振興企画課長) | |
iPS細胞をはじめとする幹細胞研究が再生医療や創薬に資するとして注目されており、これを進めるためには適切な規制が必要である。 まず、幹細胞研究を中心にライフサイエンスに関する規制の枠組みの現状について紹介する。また、今後の研究の発展にともなった、あるいは今後の研究を支える規制の在り方について考えたい。その中で生殖医療や研究の目的での幹細胞の利用に関する規制を取り上げる予定。 | ||
15時30分~16時00分 | 講演者によるディスカッション | |
16時00分~16時30分 | 質問票記入(ティーブレイク) | |
16時30分~17時50分 | パネルディスカッション | |
17時50分~18時00分 | 閉会挨拶 水谷雅彦(文学研究科応用哲学・倫理学教育研究センター長) |
主催
白眉センター、文学研究科応用哲学・倫理学教育研究センター
問い合わせ
白眉センター
event2013*hakubi.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)