京都大学シンポジウムシリーズ「大震災後を考える」シリーズXIX 第8回 食と農の安全・倫理シンポジウム「食品の放射性物質汚染について考える」

京都大学シンポジウムシリーズ「大震災後を考える」シリーズXIX 第8回 食と農の安全・倫理シンポジウム「食品の放射性物質汚染について考える」

 東日本大震災の復興への着手にも困難が大きい状態ですが、福島原子力発電所事故による放射性物質の環境や食品汚染の社会的影響は収束の気配がみえません。特に食品を介した放射性物質の健康への影響には、子供をもつ人たちをはじめとして不安が大きく、食品からの基準値以上のセシウムの検出はそれに拍車をかけています。しかし、放射性物質の健康影響の生理的メカニズム、放射線量と健康影響との関係、基準値の考え方などの科学的情報については、今に至っても、メディアなどでも、驚くほど情報量が少ないのが実情です。また、原因である原子力発電所事故とその見通し、さらに検査体制などの食品汚染への対策ともあわせた、まとまった情報が求められているように思われます。

 私どもは、5月以降、関東と関西で消費者への科学的情報の提供とそれにもとづくリスクコミュニケーションを行ってきました。今回のシンポジウムは、そのような科学的情報をできるだけ提供させていただき、また、コミュニケーションの結果から消費者の放射性物質に対するリスク認知について検証したいと考えています。

 お誘い合わせのうえ、多数の皆さまのご参加をいただければ幸いです。

日時

2011年10月14日(金曜日) 13時30分~17時00分

会場

京都大学北部キャンパス 北部総合教育研究棟(益川記念館)1階 益川ホール
(京都市左京区北白川追分町)
※いつもと会場が異なります(いつもの会場の農学部総合館の北東にあります)。

プログラム

1. 開会挨拶

京都大学大学院農学研究科教授 新山陽子

2. 講演

第1報告 原子力発電所の事故と今後の見通し(仮) 関西大学社会安全学部教授 小澤守
第2報告 放射性物質が健康に及ぼす影響 独立行政法人放射線医学総合研究所
理事
明石真言
第3報告 消費者の不安とリスク認識 -リスクコミュニケーション結果より- 京都大学大学院農学研究科教授 新山陽子

3. ディスカッション

参加費

無料

事前申し込み

不要

問い合わせ

京都大学大学院農学研究科寄附講座「食と農の安全・倫理論」

  • 鬼頭弥生
    TEL/FAX: 075-753-6338
    e-mail: yayoi*kais.kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)
  • 工藤春代
    TEL/FAX: 075-753-6339
    e-mail: haruyo*kais.kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)

その他

※「食と農の安全・倫理論」は、本学卒業生永井幸喜氏、エスケー食品株式会社、ヤマサ蒲鉾株式会社、ヒガシマル醤油株式会社、株式会社モリタ屋、鹿児島県経済農業協同組合連合会、株式会社ロック・フィールド、株式会社明石菊水からのご寄附によって設立されています。

※本シンポジウムは、科学研究費補助金(基盤S)「食品リスク認知とリスクコミュニケーション、食農倫理とプロフェッションの確立」の共催です。