笑い、泣き、心を動かすものは何でしょうか。2018年、Visual Documentary Project(ビジュアル・ドキュメンタリー・プロジェクト)では、東南アジアとポピュラーカルチャーを扱った、インスピレーション豊かなドキュメンタリー作品をお届けします。
基本情報
- 吉田キャンパス
薬学部構内マップ[64]
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r_m.html
- 一般・地域の方
イベント内容
プログラム
13時30分 | 表彰式(Ceremony) |
14時00分 | 作品上映1: 「カンボジア・シアター(The Cambodian Theater)」 |
14時20分 | 作品上映2: 「リトリト(RITO RITO)」 |
14時45分 | 作品上映3: 「ザ・ファイター(The Fighter)」 |
15時20分 | 休憩(Break) |
15時30分 | 作品上映4: 「コスプレイヤー(Cosplayer)」 |
16時10分 | 作品上映5: 「ラップタイ(RAPTHAI)」 |
16時45分 | ディスカッション(Discussion) |
上映作品
カンボジア・シアター(カンボジア)
7分(2016年) 監督: Sopheak Moeurn
カンボジアでは伝統的なクメール演劇が衰退しつつある。観客が減っているだけでなく、その存在を知る人も少なくなってきている。この作品は演劇の伝統の維持と保護に携わる数少ないアーティストたちの情熱を伝えている。別の定職に就きながら、巡業の時期になると夜ごと集まって舞台を準備する人々の姿を感受性豊かに描く。
リトリト (ベトナム)
15分(2015年) 監督: Nguyen Ngoc Thao Ly
15歳の少女リト(Rito)は学校でいじめられ、中学1年生の時に学校をやめてしまう。この作品では、リトがコスプレを現実逃避の手段として、別人になったり空想上のキャラクターに変身したりするようになったいきさつが描かれる。コスプレを通じて友情が生まれ、社会との折り合いがつけられる様子に焦点が当てられる。社会の変化やコスプレの流儀がベトナムの都市社会に及ぼす影響を鋭く描いた作品。
ザ・ファイター (インドネシア)
26分(2018年) 監督: M. Iskander Tri Gunawan
この作品で紹介するのは、武術プンチャック・ドルという闘技と、そのリングに上がりたいと情熱を燃やすパティの物語だ。ベテラン格闘家のユディがパティや他の生徒たちのシラットを指導する。フリー・リング形式をとるプンチャック・ドルの競技は、力試しを望む格闘家たちを惹きつけるようになった。勝者も無ければ敗者も無く、無事を祈る特別な祈りだけが存在する中で、格闘家たちの日常生活におけるシラットの役割と発展を描く。
コスプレイヤー( タイ)
27分(2014年) 監督: Yingsiwat Yamolyong
ほとんど知られていないタイの軍人コスプレというサブカルチャーの世界を掘り下げる。軍人コスプレに魅了されコスプレ中心の生活になったいきさつを語る20代後半の青年Jumに密着し、タイ社会における軍人コスプレイヤーたちの姿を深く描き出す。作品を通じて、マンガ、テレビゲーム、映画が現代のタイ社会で「消費」される様をうかがい知ることができる。
ラップタイ( タイ)
25分(2018年) 監督: Jirakan Sakunee, Sarun Kositsukajaroen, Witchayoot Ponpraserd
ラップ・カルチャーが現代タイ社会にどのように定着し影響を与えてきたかを紹介する。タイ文化とラップ音楽固有の伝統のシナジー(相乗効果)に焦点を当てた本作は、12人のタイ人ラッパーの物語を取り上げ、彼らが人生経験を通じて様々なスタイルで表現する独自の様子を紹介する。
解説
各作品上映後には、コメンテーターによ る作品解説があります。
コメンテーター
- 若井真木子(山形国際ドキュメンタリー映画祭・東京事務局)
- 平松秀樹(京都大学東南アジア地域研究研究所連携准教授)
- 岡本正明(京都大学東南アジア地域研究研究所教授
- 坂川直也(東南アジア映画史研究者)
- 福富友子(東京外国語大学講師)
備考
Visual Documentary Project(ビジュアル・ドキュメンタリー・プロジェクト)
2012年、京都大学東南アジア地域研究研究所が立ち上げたプロジェクトで、主な目的は、東南アジアの若手映画作家たちが、彼らの目を通して見たもの、心で感じたもの、また体感したものを通じて、それぞれの現実をドキュメントリー映像という形で表現するプラットフォームを提供することです。
本プロジェクトは、毎年、異なるテーマを取り上げ、東南アジアの社会が抱える諸問題を多角的な視点で捉え、議論を深める場を提供し、映像作家が制作する短編ドキュメンタリーを募集・上映し、監督者の招へい実施しています。
2014年度からは国際交流基金アジアセンターと共催しており、近年は京都国際映画祭(KIFF)やカンボジア国際映画祭・ボパナ視聴覚リソースセンター(Bophana Center)などとの連携で、国内外で本事業のプレセンスを高めています。
Tel: 075-753-9603
E-mail: kamiya.tosirou.3m*kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)