京都大学総合博物館 御土居絵図デジタルコンテンツ完成記念展覧会「いま、御土居がよみがえる」を開催中 (2010年2月9日)

京都大学総合博物館 御土居絵図デジタルコンテンツ完成記念展覧会「いま、御土居がよみがえる」を開催中 (2010年2月9日)

 京都大学総合博物館は、御土居絵図デジタルコンテンツ完成記念展覧会「いま、御土居がよみがえる」を2月6日から開催しています。
  御土居は、高さ3mほど、全長約23kmに及ぶ、大規模で分厚い土の壁で、築造したのは豊臣秀吉です。以来、250年余りの長きにわたって京都の町を囲んでいましたが、明治に入って破壊が進んだため、今ではごくわずか京都市北区鷹峯地区を中心に9か所しか残っていません。

 総合博物館では、所蔵する「御土居絵図」を手がかりに、忘れられた京都の歴史への旅へお誘いするために、工学研究科で開発されたデジタル・スキャンの最新技術を用いてデジタル空間に御土居をよみがえらせました。

 2月6日には記念講演会を行い、「御土居と朝鮮出兵」藤井讓治 文学研究科教授、「幕末の御土居」岩崎奈緒子 総合博物館教授の講演と、デジタル・スキャナの最新技術を開発された井手亜里 工学研究科教授の挨拶がありました。会場は定員を超える150名が詰めかけ、熱気にあふれる状況でした。参加者からは「御土居があった場所の近くに住んでおり、身近に感じて楽しかった。」等の感想が寄せられました。

 なお、デジタルコンテンツは、「平成21年度文化庁美術館・博物館活動基盤整備支援事業」の助成を得て制作したもので、今回の展覧会は、その普及事業として開催しているものです。会期は3月14日までとなっており、土日には展示解説を実施しています。


展示会場の入口

岩崎教授のデジタルコンテンツの解説

藤井教授の記念講演

井出教授の挨拶