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主役は表現・創作活動に励む学生たち。
一つの作品を起点に、
「いろ・おと・ことば」のバトンをつなぎます。
感化され、刺激され、ときには反発をしながら、
生みだされた作品のコラボレーションを
お愉しみください
演奏者:藤井 駿さん
(大学院工学研究科 修士課程2回生)
「ニュー・シネマ・パラダイス」は昔から人気の高いイタリアの映画です。サックスに熱中し始めた頃、
とにかくいろいろなサックスのCDを聴く中で、
どこまでも美しく、ノスタルジーを感じられる
メロディーに魅了されました。
執筆者:劇団ケッペキ
高矢 航志さん(文学部4回生)
雪尋「……星、綺麗だった?」
理子「綺麗だったよ。……雪尋くんにも、
見せてあげたいぐらい」
雪尋「そっか……(泣いている)」
雪尋「いや……ごめん。嬉しいんだけど……
喜んでるんだけど……」
生と死の境界で再会した男女の会話。
彼らのことばは、出会いや別れ、よろこびや悲しみ、
夢や現実といった矛盾から湧き出てきます。
相反する事象に満ちた人生を愉しみ、嘆き、
ときには慈しむような、ノスタルジックな曲の響きからこのシーンを選出しました。
撮影者:蝶類研究会 野村 泰介さん
(大学院農学研究科 修士課程2回生)
2つの作品から、穏やかな情景と懐かしさを感じた。
5月なかば、左京区奥地の里では
ウスバシロチョウが舞い始める。
古くから残る里山環境を
フワフワと飛ぶこの蝶を見ていると、
ふしぎと心が落ち着く。
いつまでも守りたい日本の原風景だ。
演奏者:
カルテット名:Bond Saxophone Quartet
ソプラノサックス:立畠 響介さん(総合人間学部2年)
アルトサックス:藤井 駿さん
(大学院工学研究科 修士課程2回生)
テナーサックス:藤原 啓悟さん(工学部3年)
バリトンサックス:大内柾人さん(理学部3年)
バレエ音楽「四季」などで知られる
ロシアの作曲家グラズノフが、
晩年パリでサキソフォンに出会い
四重奏曲を遺しました。
彼がサキソフォンに対する大変な興味と共に
作曲したことが遺された手紙からも読み取れます。
この曲は、その四重奏曲の第2楽章から
ショパン風にと題された第四変奏です。
ロシア的なあたたかみのある主題の変奏が
調性を変えながら4つのパートによって
展開されていきます。
執筆者:劇団ケッペキ
高矢 航志さん(文学部4回生)
隆吉 「気を引き締めなさい。今日の縁談には、橘家の命運がかかっているんだ」
小町 「大袈裟よ」
隆吉 「大丈夫なのか」
小町 「(笑顔で)初めてお会いする方ですから、少しどきどきしています。
でも、人生一期一会と申しますから」
先行の曲からは、どこか抒情的で
懐かしさのある響きを感じます。
そこで、少し昔の日本人の日常を描いた戯曲から
会話を抜粋しました。
何かの出来事から生じる喜怒哀楽は、
いつの時代も変わらないのかもしれません。
撮影者:蝶類研究会 梶谷 浩希さん
(農学部資源生物科学科2回生)
曲の序盤の明るく朗らかな曲調から、
暖かい陽気を浴びて飛び交う
オオウラギンヒョウモンが頭に浮かびました。
オオウラギンヒョウモンはかつては
日本に広く生息していた蝶で、
昔の日本人は目にする機会が多くあったと思われます。
そのため、隆吉らが縁談の会話をする部屋の外では、
オオウラギンヒョウモンが
軽やかに飛び交っていたのかもしれません。
一方で曲の後半は暗い雰囲気で、
どこか不安になるような曲調でした。
かつては日本に広く生息していたこの蝶は、
人間の暮らし方が変わり、
草地などが維持管理されなくなるにつれて
急激に減少し、
現在では絶滅の危機に瀕しています。
そのためこの蝶の暗い将来や絶滅に対する
不安と重なり合う部分があると感じました