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京都大学広報誌『紅萠』

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2021年春号

第39号編集後記

コロナ禍の下、2度目の卒業・入学シーズンを迎えています。毎年恒例だった退職教員の最終講義や送別会などもほぼ中止・延期となっています。こうした対面コミュニケーションの減少は教員よりも学生・院生に深刻な影響を与えるはずです。なるほどオンライン会議は時空を超えてアクセス可能なため大変に便利ですが、親密さを深める対面接触の代替にはなりません。旧知の友人と歓談するには何ら問題がないオンラインですが、そこで新たな知人の信頼を得ることは難しいように感じます。大学キャンパスこそ生涯の人的ネットワークを構築する基盤であるとすれば、コロナ禍は次世代のソーシャルキャピタル(社会関係資本)に大きなダメージを与えています。大学もこの現状にさらなる配慮が求められています。

本号では湊総長と若手教員の巻頭鼎談をはじめ、本学の多様な人的ネットワークを紹介しています。こうした豊かな交流の伝統が末永く継承されることを祈念しつつ編集を終えました。

2021年3月
広報委員会『紅萠』編集専門部会

編集後記

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