学術情報メディアセンターの二つの計算機が「情報処理技術遺産」に認定されました。(2016年3月10日)

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学術情報メディアセンターに関係する二つの計算機が、一般社団法人情報処理学会の「情報処理技術遺産」に認定されました。情報処理技術遺産は、我が国のコンピュータ技術発達史上の貴重な研究開発成果や国民生活・経済・社会・文化などに顕著な影響を与えたコンピュータ技術や製品が認定対象とされます。

今回認定されたKDC-1論理パッケージは、1960年に当時大学院生であった矢島脩三 名誉教授が中心となり日立製作所と共同で開発した、日本の大学における最初のトランジスタ計算機です。1961年1月に国内大学初の計算センターである「電子計算機室」が発足し、約15年間共同利用されました。この情報処理教育の全学サービスの重要性は高く認識され、その後、情報処理教育センター、総合情報メディアセンター、学術情報メディアセンターと発展的に継承されています。

今回認定されたもう一つのTTL論理回路カード(FACOM 230-60搭載)は、1968年に富士通で開発され、マルチプロセッサシステムとして世界に先駆けICを全面採用したFACOM 230-60の構成部品です。その1号機は1969年の本学の大型計算機センター開設時に運用開始されました。これは、大型計算機センターおよびその後の学術情報メディアセンターのスーパーコンピュータシステムの原点というべきシステムです。

KDC-1論理パッケージは、矢島教授が退官後に大学文書館に寄贈し、保管されていましたが、このたびの技術遺産認定を受けて、学術情報メディアセンター北館3階の資料室で、FACOM 230-60のTTL論理回路カードなどとあわせて展示されることとなりました。

(左)KDC-1論理パッケージ(右)FACOM 230-60搭TTL論理回路カード

授賞式の様子