量子力学世界を「スケール分離」する~計算機シミュレーションの大幅な効率化に期待~

ターゲット
公開日

 野垣康介 理学研究科大学院生は、品岡寛 埼玉大学准教授、櫻井理人 同大学院生とMarkus Wallerberger ウィーン工科大学博士、Anna Kauch 同博士、村上雄太 理化学研究所研究員、Philipp Werner フリブール大学教授ら研究チームとともに、量子力学世界を「スケール分離」する数学的手法を考案しました。これにより、量子力学に基づく計算機シミュレーションを大幅に効率化できます。

 本研究成果は、2023年4月27日に、国際学術誌「Physical Review X」にオンライン掲載されました。

文章を入れてください
大きなスケールから小さなスケールへ。左はスケールを測る物差し。
数学的道具Quantics tensor trainは異なるスケール間の関係を精密に記述する。
書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1103/PhysRevX.13.021015

【KURENAIアクセスURL】
http://hdl.handle.net/2433/281943

【書誌情報】
Hiroshi Shinaoka, Markus Wallerberger, Yuta Murakami, Kosuke Nogaki, Rihito Sakurai, Philipp Werner, Anna Kauch (2023). Multiscale Space-Time Ansatz for Correlation Functions of Quantum Systems Based on Quantics Tensor Trains. Physical Review X, 13(2):021015.