山極総長、稲葉理事・副学長がエチオピアを訪問しました。(2017年9月20日)

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このたび、山極壽一 総長と稲葉カヨ 理事・副学長がエチオピアのアディスアベバを訪問し、アディスアベバ大学との大学間学術交流協定調印式や京都大学アフリカ同窓会総会に参加しました。今回の訪問には、重田眞義 アフリカ地域研究資料センター長、太田至 アジア・アフリカ地域研究研究科長、舟川晋也 地球環境学堂長ら、アフリカ研究に携わる学内関係者も多数同行し、新旧の交流を温める貴重な機会となりました。

午前に、アディスアベバ大学構内のメッコネンホールにて大学間学術交流協定の調印式が行われました。アディスアベバ大学とは、本学のアフリカ地域研究資料センターや人間・環境学研究科を中心に、文化人類学や地質学等の分野で学術交流を深めてきました。また、本学のアジア・アフリカ地域研究研究科や霊長類学研究所で学位を取得したエチオピア出身の教員数名が同大学に在籍しています。今回の大学間学術交流協定は、両大学におけるこれまでの交流実績を称え、本学からは山極総長、稲葉理事・副学長、アディスアベバ大学からはJeilu Oumer 同副学長・学長代理、Demeke Achiso 同国際関係部長が代表となり、協定書に調印しました。

続いて本協定の締結を記念し、山極総長が基調講演を行いました。山極総長は、WINDOW構想について述べた後、本学で培われた基礎研究がどのようにアフリカ社会の課題解決に貢献してきたか、自身のゴリラに関する研究やNGOを通じた環境保全活動を例に挙げながら説明しました。そして、アフリカ社会への窓口として活動している本学のアフリカ学際研究拠点推進ユニットを紹介し、今後も本学とアフリカの研究機関との学術交流を積極的に展開していくことを誓いました。

午後からは、北海道大学が主催する日本留学フェアが同じ会場で開催されました。日本の大学への留学に関心を持つアディスアベバ大学の学生が会場を埋め、本学の個別相談ブースにも70名以上の参加者が訪れました。

その後、本学一行は市内にあるホテルへと移動し、京都大学アフリカ同窓会総会に参加しました。昨年ケニアのナイロビで開催された同窓会準備会に続き、今回もアフリカ9カ国出身の卒業生13名およびアフリカで活躍する日本人卒業生4名が参加しました。開会の挨拶で、稲葉理事・副学長が今回初めてアフリカを訪問したことを告げると、同窓生からは盛大な拍手が起こりました。また、アフリカ出身の同窓生は、今後の具体的な活動として、本学とアフリカの大学における教員・学生の相互派遣や共同研究の促進、またアフリカの研究機関と連携したコンソーシアム形成などの目標を発表しました。山極総長は、アジアやアフリカには野生動物や気候変動など、日本や欧米にはないユニークな研究課題があり、今後も独自の研究を継続していくためには双方向の交流が必要である、と述べました。

今回のエチオピア訪問は、本学とアフリカとの関係の深さを再確認するとともに、アディスアベバ大学や同窓会組織を通じ、さらなる学術交流が期待される機会となりました。

大学間学術交流協定調印式

基調講演を行う山極総長

日本留学フェアに参加する学生

京都大学アフリカ同窓会総会で開会の挨拶を行う稲葉理事・副学長

記念撮影