東南アジア研究所は、創立50周年の記念イベントとして、アジアにおける東南アジア研究コンソーシアム(SEASIA「シーエイジア」)の立上げとなる国際会議を開催しました。本会議は、国際交流基金、りそなアジア・オセアニア財団、南洋工科大学、アジア研究協会、京都大学教育研究振興財団の支援を受けて行われたものです。
SEASIAは、東北アジアと東南アジアにおける10の地域研究を先導する研究機関によって、地域発の東南アジア研究の振興を目的として、2013年10月に創設されました。東南アジア研究所はその日本代表であり、現在、コンソーシアムの事務局を担っています。
国立京都国際会館にて、12月12日に開催された開会式では、山極壽一 総長、Sunait Chutintaranond SEASIA運営委員会議長の挨拶の他、福田康夫 元内閣総理大臣、下山雅也 国際交流基金アジアセンター部長からの来賓スピーチをいただきました。続いて、Wang Gungwu シンガポール国立大学ユニバーシティ・プロフェッサーおよびPasuk Phongpaichit チュラーロンコーン大学教授による基調講演を行い、参加者は熱心に聴き入っていました。
また、12日および13日の2日間に渡って開催された国際会議では、79個の分科会を立ち上げ、492の研究発表を行い、活発な意見交換を行いました。ASEAN10カ国と東チモールを含む27カ国からの参加者約530名を得た国際会議SEASIA2015は、東南アジア研究の振興を目的とする地域発の試みとしては、これまでで最大級の規模の会合となりました。
東南アジア研究所では、この会議での発表論文から選ばれたものを、SEASIAの公式Webサイトにて、ワーキング・ペーパー・シリーズを通じて公表を行っていく他、研究所の主管する英文叢書シリーズKyoto CSEAS Series on Asian Studiesなどへのテーマ毎の編著としての投稿や、英文学術誌Southeast Asian Studiesでの発表を進めていく予定です。