◎国立大学法人京都大学における契約に係る取引停止等措置要領

平成19年10月19日

財務担当理事裁定制定

(目的)

第1条 この要領は、国立大学法人京都大学契約事務取扱規則第6条の定めるところにより、国立大学法人京都大学における工事、物品の購入、製造及びその他の契約(以下「契約」という。)に関し、契約事務の適正な履行を確保するため、取引停止その他の措置に関する取扱いについて定めるものである。

(取引停止の措置)

第2条 財務担当の理事(以下「財務担当理事」という。)は、一般競争参加資格を有する者及びその他の取引業者(以下「業者」という。)別表に掲げる措置要件のいずれかに該当する場合は、情状に応じて別表各号により期間を定め、契約に係る業者の取引停止を行う。

2 財務担当理事は、他の公共機関等から取引停止等の措置を受けた業者が別表に掲げる措置要件のいずれかに該当する場合は、情状に応じて別表各号により期間を定め、取引停止を行う。

(下請負人に関する取引停止)

第3条 取引停止を行う場合において、当該取引停止について責を負うべき下請負人があることが明らかになったときは、当該下請負人に対して、当該取引停止をされる業者の取引停止の期間の範囲内で情状に応じて期間を定め、取引停止を併せ行う。

(共同企業体に関する取引停止)

第4条 共同企業体に対して取引停止を行うときは、当該共同企業体の構成員(明らかに当該取引停止について責を負わないと認められるものを除く。)に対して、当該共同企業体の取引停止の期間の範囲内で情状に応じて期間を定め、取引停止を併せ行う。

2 取引停止に係る業者を構成員に含む共同企業体に対して、当該取引停止の期間の範囲内で情状に応じて期間を定め、取引停止を行う。

(取引停止に係る特例)

第5条 業者が一の事案により別表各号の措置要件の二以上に該当した場合は、当該措置要件ごとに規定する期間の短期及び長期の最も長いものをもってそれぞれ取引停止期間の短期及び長期とする。

2 業者が次の各号のいずれかに該当することとなった場合における取引停止の期間の短期は、それぞれ別表各号に定める短期の2倍(別表第9号の措置要件に該当することとなったときは2.5倍)の期間とする。

(1) 別表各号の措置要件に係る取引停止の期間の満了後1か年を経過するまでの間(取引停止の期間中を含む。)に、それぞれ別表各号の措置要件に該当することとなったとき。

(2) 贈賄(別表第5号及び第6号をいう。)又は談合等(別表第7号から第9号までをいう。)の措置要件に係る取引停止の期間の満了後3か年を経過するまでの間に、いずれか同一の措置要件に該当することとなったとき。(前号に掲げる場合を除く。)

3 前項のうち、取引停止の期間中に措置要件に該当することとなった場合の取引停止の始期は、当初の取引停止期間終了後の翌日とする。

4 業者について、情状酌量すべき特別の事由があるときは、別表各号、第1項及び第2項の規定に関わらず、当該事由に応じて取引停止の期間を定めることができる。

5 業者が本学との取引において、本学がその事実を認知するより前に、別表に掲げる一又は二以上の措置要件に該当する事実について自ら申し出た場合には、前項の特別の事由として取り扱う。

6 業者について、極めて悪質な事由があるため又は極めて重大な結果を生じさせたため、別表各号及び第1項の規定による長期を超える取引停止の期間を定める必要があるときは、取引停止の期間を当該長期の2倍(当該長期の2倍が36か月を超える場合は36か月)まで延長することができる。

7 取引停止の期間中の業者について、情状酌量すべき特別の事由又は極めて悪質な事由が明らかとなったときは、別表各号、第1項第2項第4項及び第6項に定める期間の範囲内で取引停止の期間を変更することができる。

8 取引停止の期間中の業者が、当該事案について責を負わないことが明らかとなった場合は、当該業者について取引停止を解除する。

9 取引停止の期間中の業者であっても、財務担当理事が当該業者からでなければ給付を受けることができない等の特別の事情があると認めた場合は、経理責任者は当該事案に限り取引の相手方とすることができる。

(指名等の取消し)

第6条 取引停止された業者について、現に競争入札の指名を行い、又は見積書の提出を依頼している場合は、当該指名等を取消す。

2 すでに入札書又は見積書(以下「入札書等」という。)が提出され、開札等に至っていない場合は、入札書等の受領を取消す。

(取引停止期間中の下請)

第7条 取引停止の期間中の業者が、本学が行う契約を下請することは認めない。ただし、当該業者が取引停止の期間の開始前に下請となっている場合は、この限りでない。

(取引停止等の通知)

第8条 第2条から第4条の規定による取引停止、第5条第6項の規定による取引停止期間の変更、同条第7項の規定による取引停止の解除及び第6条の規定による指名等の取消しの措置を講じるときは、直ちに、当該業者に対し、当該措置内容及びその理由その他必要事項を通知する。

2 前項の通知を行ったときは、経理責任者に当該措置内容及びその理由その他必要事項を通知する。

(警告又は注意喚起)

第9条 取引停止を行わない場合において必要があると認めるときは、当該業者に対し、警告又は注意喚起を行うことができる。

この要領は、平成19年10月19日から実施する。

〔中間の改正要領の附則は、省略した。〕

この要領は、平成26年9月12日から実施する。ただし、改正後の別表の規定は、平成26年4月16日から適用する。

〔中間の改正要領の附則は、省略した。〕

この要領は、令和3年3月1日から実施する。

別表

措置要件

取引停止期間

(虚偽記載)

 

1 本学又は他の公共機関等における一般競争契約、指名競争契約又は随意契約において、入札前又は契約前の調査資料に虚偽の記載をし、契約の相手方として不適当であると認められるとき。

認定をした日から

1か月以上6か月以内

(粗雑な契約履行)

 

2 本学又は他の公共機関等における契約の履行に当たり、過失により履行を粗雑にしたと認められるとき。(契約不適合が軽微であると認められるときを除く。)

認定をした日から

1か月以上6か月以内

(事故)

 

3 本学又は他の公共機関等における契約の履行に当たり、安全管理の措置が不適切であったため、公衆に死亡者若しくは負傷者を生じさせ、又は損害(軽微なものを除く。)を与えたと認められるとき。

認定をした日から

1か月以上6か月以内

4 本学又は他の公共機関等における契約の履行に当たり、安全管理の措置が不適切であったため、履行関係者に死亡者若しくは負傷者を生じさせ、又は損害を与えたと認められるとき。

認定をした日から

2週間以上4か月以内

(贈賄)

 

5 次の(1)(2)又は(3)に掲げる者が本学の職員に対して行った贈賄の容疑により逮捕され、又は逮捕を経ないで公訴を提起されたとき。

逮捕又は公訴を知った日から

(1) 業者である個人又は業者である法人の代表権を有する役員(代表権を有すると認めるべき肩書きを付した役員を含む。以下「代表役員等」という。)

4か月以上12か月以内

(2) 業者の役員(執行役員を含む。)又はその支店若しくは営業所(常時購入等契約を締結する事務所をいう。)を代表する者で、(1)に掲げる者以外のもの(以下「一般役員等」という。)

3か月以上9か月以内

(3) 業者の使用人で(2)に掲げる者以外の者(以下「使用人」という。)

2か月以上6か月以内

6 次の(1)(2)又は(3)に掲げる者が他の公共機関等の職員に対して行った贈賄の容疑により逮捕され、又は逮捕を経ないで公訴を提起されたとき。

逮捕又は公訴を知った日から

(1) 代表役員等

3か月以上12か月以内

(2) 一般役員等

1か月以上9か月以内

(3) 使用人

1か月以上6か月以内

(談合又は競売入札妨害)

 

7 業者である個人、業者の役員又はその使用人が、談合又は競売入札妨害の容疑により逮捕され、又は逮捕を経ないで公訴を提起されたとき。

逮捕又は公訴を知った日から

1か月以上12か月以内

(独占禁止法違反)

 

8 次の(1)又は(2)に掲げる契約に関し、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号。以下「独占禁止法」という。)第3条又は第8条第1号に違反し、契約の相手方として不適当であると認められるとき。

認定をした日から

(1) 本学における契約

2か月以上12か月以内

(2) 他の公共機関等における契約

1か月以上9か月以内

(重大な独占禁止法違反)

 

9 本学又は他の公共機関等における工事契約に関し、次の(1)又は(2)に掲げる場合に該当することとなったとき(当該工事に政府調達に関する協定(平成7年12月8日条約第23号)、政府調達に関する協定を改正する議定書(平成26年3月19日条約第4号)によって改正された協定その他の国際約束の適用を受ける者が含まれる場合に限る。)

刑事告発、逮捕又は公訴を知った日から

(1) 独占禁止法第3条又は第8条第1号に違反し、刑事告発を受けたとき(代表役員等又は一般役員等若しくは使用人が刑事告発を受け、又は逮捕された場合を含む。)

6か月以上36か月以内

(2) 代表役員等又は一般役員等若しくは使用人が競売入札妨害又は談合の容疑により逮捕され、又は逮捕を経ないで公訴を提起されたとき。

 

(建設業法違反)

 

10 本学又は他の公共機関等における工事契約に関し、業者が建設業法(昭和24年法律第100号)の規定に違反し、工事契約の相手方として不適当であると認められるとき。

認定をした日から

1か月以上9か月以内

(契約違反)

 

11 本学又は他の公共機関等における契約にあたり、契約に違反し、契約の相手方として不適当であると認められるとき。

認定をした日から

2週間以上4か月以内

(落札決定後の契約辞退)

 

12 落札したものの契約を締結しなかったとき。

認定をした日から

2週間以上4か月以内

(不正又は不誠実な行為)

 

13 本学に対し、納品等の事実を偽り又は架空請求を行ったとき。

認定をした日から

3か月以上18か月以内

14 給付の完了に関する通知書及び請求書への日付の記載が不適切なとき。

認定をした日から

2週間以上3か月以内

15 前各号に掲げる場合のほか、不正又は不誠実な行為をし、契約の相手方として不適当であると認められるとき。

認定をした日から

1か月以上9か月以内

(その他)

 

16 前各号に掲げる場合のほか、代表役員等が禁固以上の刑にあたる犯罪の容疑により公訴を提起され、又は禁固以上の刑若しくは刑法の規定による罰金刑を宣告され、契約の相手方として不適当であると認められるとき。

認定をした日から

1か月以上9か月以内

国立大学法人京都大学における契約に係る取引停止等措置要領

平成19年10月19日 財務担当理事裁定制定

(令和3年3月1日施行)

体系情報
第7編
沿革情報
平成19年10月19日 財務担当理事裁定制定
平成22年2月18日 財務担当理事裁定
平成24年2月13日 財務担当理事裁定
平成24年9月12日 財務担当理事裁定
平成26年9月12日 財務担当理事裁定
令和2年8月24日 財務担当理事裁定
令和3年2月24日 財務担当理事裁定