◎国立大学法人京都大学教職員特殊勤務手当支給細則
平成16年4月1日
総長裁定制定
(総則)
第1条 国立大学法人京都大学教職員給与規程(以下「給与規程」という。)第20条の規定による特殊勤務手当の支給については、別に定める場合を除き、この細則の定めるところによる。
(特殊勤務手当の種類)
第2条 特殊勤務手当の種類は、次のとおりとする。
(1) 高所作業手当(第3条)
(2) 爆発物取扱等作業手当(第4条)
(3) 航空手当(第5条)
(4) 種雄牛馬取扱手当(第6条)
(5) 死体処理手当(第7条)
(6) 放射線取扱手当(第8条)
(7) 異常圧力内作業手当(第9条)
(8) 山上等作業手当(第10条)
(9) 夜間看護等手当(第11条)
(10) 麻酔手当(第12条)
(11) 手術看護手当(第13条)
(12) 緊急手術等手当(第13条の2)
(13) 全学海外拠点勤務手当(第13条の3)
(14) オンコール手当(第13条の4)
(15) ICU勤務医手当(第13条の5)
(平23.3.25裁・平27.3.25裁・平31.1.29裁・令元.12.17裁・令6.5.29裁・一部改正)
(高所作業手当)
第3条 高所作業手当は、教職員が次の表に掲げる作業の区分に従事した場合に支給する。
作業の区分 | 手当額 |
農学に関する学部、大学院研究科に所属する教職員が地上10メートル以上の樹木上で種子採取等の作業に従事したとき | 220円(当該作業が地上20メートル以上の箇所で行われたときは、320円) |
大学院理学研究科附属天文台飛騨天文台に所属する教職員が地上20メートル以上の足場の不安定な箇所で行うドームレス太陽望遠鏡の保守又は調整の作業に従事したとき | 320円 |
施設部に所属する教職員が地上15メートル以上の足場の不安定な箇所で行う営繕工事の監督に従事したとき | 200円(当該作業が地上30メートル以上の箇所で行われたときは、300円) |
(爆発物取扱等作業手当)
第4条 爆発物取扱等作業手当は、教職員のうち一般職俸給表の適用を受ける教職員が直接に高圧ガスを製造し、充てんする作業に従事した場合に支給する。
2 前項の手当の額は、作業に従事した日1日につき300円とする。ただし、作業に従事した時間が4時間に満たない場合にあっては、180円とする。
(航空手当)
第5条 航空手当は、教職員が航空機に搭乗し、気象、地象又は水象の観測又は調査に従事した場合、その他別に定める業務に従事した場合に支給する。
職務の級 | 手当額 |
一般職俸給表(一)2級以上の級及び教育職俸給表2級以上の級 | 1,900円 |
一般職俸給表(一)1級及び教育職俸給表1級 | 1,200円 |
3 一の月の航空手当の額を算定する場合において、その月における第1項に掲げる業務に従事した合計時間に1分に満たない端数があるときは、これを切り捨てる。
(平18.4.1裁・一部改正)
(種雄牛馬取扱手当)
第6条 種雄牛馬取扱手当は、牧場若しくは農場に所属する教職員が種雄牛馬の精液の採取の作業に従事したとき、又は種雄牛馬の自然交配若しくは精液の採取のため若しくはこれらの作業の準備のために種雄牛馬を御する作業に従事したときに支給する。
2 前項の手当の額は、作業に従事した日1日につき230円とする。ただし、作業に従事した時間が4時間に満たない場合にあっては、138円とする。
(死体処理手当)
第7条 死体処理手当は、大学院医学研究科附属総合解剖センターに配置されている教職員のうち一般職俸給表の適用を受ける教職員(死体処理作業に専ら従事する者に限る。)が当該センターにおける死体の処理作業に従事したときに支給する。
2 前項の手当の額は作業に従事した日1日につき3,200円とする。
(令6.8.20裁・一部改正)
(放射線取扱手当)
第8条 放射線取扱手当は、次に掲げる場合(教職員が月の初日から末日までの間に外部放射線を被ばくし、その実効線量が100マイクロシーベルト以上であったことが医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)第30条の18第2項に定める測定(同項第1号ただし書によるものを除く。)又は電離放射線障害防止規則第8条に定める測定(同条第3項ただし書によるものを除く。)により認められた場合)に支給する。
(1) 診療放射線技師又は診療エックス線技師若しくはこれに準ずる勤務を命ぜられているエックス線助手が、エックス線その他の放射線を人体に対して照射する作業に従事したとき。
(2) 前号のほか、教職員が電離放射線障害防止規則第3条に規定する管理区域内において同規則第2条第3項による業務に従事したとき。
2 前項の手当の額は、作業又は業務に従事した月1月につき7,000円とする。
(平18.4.1裁・一部改正)
(異常圧力内作業手当)
第9条 異常圧力内作業手当は、次に掲げる場合に支給する。
(1) 教職員が、高気圧治療室内において高圧の下で診療又は臨床実験の作業に従事したとき。
(2) 教職員が潜水器具を着用して潜水作業に従事したとき。
(3) 教職員が潜水船(海洋研究開発機構に所属する「しんかい6,500」に限る。)に乗り組んで潜水して行う海中又は海底の観測又は調査の作業に従事したとき。
気圧の区分 | 手当額 |
0.2メガパスカルまで | 210円 |
0.3メガパスカルまで | 560円 |
0.3メガパスカルを超えるとき | 1,000円 |
潜水深度の区分 | 手当額 |
20メートルまで | 310円 |
30メートルまで | 780円 |
30メートルを超えるとき | 1,500円 |
(3) 前項第3号の作業 作業に従事した時間1時間につき、教職員の職務の級(職責調整手当の支給を受ける教職員にあっては、その支給の基礎となる給与規程第5条第2項の規定により決定される職務の級)に応じて次の表に定める額(潜水深度が300メートルを超える海中における作業に従事した場合にあっては、同表に定める額にその100分の30に相当する額を加算した額)
職務の級 | 手当額 |
一般職俸給表(一)4級以上の級 教育職俸給表3級以上の級 | 2,200円 |
一般職俸給表(一)3級及び2級 教育職俸給表2級 | 1,700円 |
一般職俸給表(一)1級 教育職俸給表1級 | 1,400円 |
(平18.4.1裁・平23.3.25裁・平24.3.28裁・一部改正)
(山上等作業手当)
第10条 山上等作業手当は、次の表に掲げる作業の区分に従事した場合に支給する。
作業の区分 | 手当額 |
勤務環境の劣悪な山上の観測点の所在する場所(次の1に掲げる火山における観測点の所在する場所のうち、2から4までのいずれかに該当するもの)において、火山現象に関する現地観測の作業に従事したとき 1 アトサヌプリ、雌阿寒岳、大雪山、十勝岳、樽前山、倶多楽、有珠山、北海道駒ヶ岳、恵山、岩木山、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、鳥海山、栗駒山、蔵王山、吾妻山、安達太良山、磐梯山、那須岳、日光白根山、草津白根山、浅間山、新潟焼山、焼岳、乗鞍岳、御嶽山、白山、富士山、箱根山、伊豆東部火山群、伊豆大島、新島、神津島、三宅島、八丈島、青ヶ島、硫黄島、鶴見岳・伽藍岳、九重山、阿蘇山、雲仙岳、霧島山、桜島、薩摩硫黄島、口永良部島、諏訪之瀬島 2 通常の観測経路において交通機関又は自動車等を利用することができる最終の地点から徒歩によらなければならない場所で、当該場所までの徒歩による距離が片道1,500メートル以上であり、かつ、その所要時間が片道45分以上の地点に所在するもの 3 通常の観測経路において交通機関又は自動車等を利用することができる最終の地点から再び交通機関又は自動車等を利用することができる最初の地点までの徒歩によらなければならない区間で、当該区間の徒歩による距離が2,000メートル以上であり、かつ、その所要時間が1時間以上の区間内に所在する場所のうち、徒歩を開始する地点から最遠の地点に所在するもの(2に該当するものを除く。) 4 地方公共団体等の公的機関により、火山の爆発、地殻変動、噴気、有毒ガス等の火山活動による災害から住民、登山者等の生命及び身体を保護する目的をもって、立入禁止、登山規制、立入注意等がなされている区域内に所在するもの(2及び3に該当するものを除く。) | 410円 |
一般職俸給表の適用を受ける教職員が、勤務環境の劣悪な山上等の研究林として次に掲げるものにおいて、チェーンソーを使用して行う伐採の作業、刈払機を使用して行う下刈の作業又は架線を使用して行う集材若しくは運材の作業に従事したとき 1 フィールド科学教育研究センター森林ステーション芦生研究林 2 フィールド科学教育研究センター森林ステーション北海道研究林〔標茶区〕(11月1日から翌年4月30日までの期間に限る。) 3 フィールド科学教育研究センター森林ステーション北海道研究林〔白糠区〕(11月1日から翌年4月30日までの期間に限る。) 4 フィールド科学教育研究センター森林ステーション和歌山研究林 | 260円 |
(平24.3.28裁・一部改正)
(夜間看護等手当)
第11条 夜間看護等手当は、次に掲げる場合に支給する。
(1) 助産師、看護師、准看護師、助産師(非常勤)、看護師(非常勤)又は准看護師(非常勤)が、正規の勤務時間による勤務の一部又は全部が午後10時後翌日の午前5時前の間(以下「深夜」という。)において行われる看護等の業務に従事したとき。
(2) 医療職俸給表の適用を受ける教職員が、正規の勤務時間以外の時間において、勤務の時間帯その他に関し特別な事情の下で救急医療等の業務に従事したとき。
勤務の区分 | 手当額 |
勤務時間が深夜の全部を含む勤務(二交替制勤務に限る。) | 9,000円 |
勤務時間が深夜の全部を含む勤務(上欄に該当する勤務を除く。) | 7,400円 |
深夜における勤務時間が4時間以上の勤務(勤務時間が深夜の全部を含む勤務を除く。) | 3,650円 |
深夜における勤務時間が2時間以上4時間未満の勤務 | 3,200円 |
深夜における勤務時間が2時間未満の勤務 | 2,250円 |
(2) 前項第2号の業務 1,620円
(平23.3.25裁・平28.3.22裁・平30.4.26裁・一部改正)
(麻酔手当)
第12条 麻酔手当は、麻酔科医師が麻酔業務が必要な手術に従事した場合に支給する。
手術の区分 | 手当額 |
4時間を超え8時間以内の麻酔業務が必要な手術 | 5,000円 |
8時間を超える麻酔業務が必要な手術 | 10,000円 |
(平27.3.25裁・追加)
(手術看護手当)
第13条 手術看護手当は、手術部に勤務する看護師又は准看護師が看護業務に従事した場合に支給する。
2 前項の手当の額は、業務に従事した月1月につき13,000円とする。
3 前2項の規定にかかわらず、月の1日から末日までの期間の全日数にわたって勤務しなかった場合(国立大学法人京都大学教職員就業規則第62条及び第63条に規定する教職員の業務災害及び教職員の通勤途上における災害により、勤務しなかった場合を除く。)には、手術看護手当は支給しない。
(平27.3.25裁・追加)
(緊急手術等手当)
第13条の2 緊急手術等手当は、医学部附属病院に勤務する教員又は医員(以下、「教員等」という。)が、週休日及び休日以外の日の午後5時15分から午前8時30分までの間又は週休日若しくは休日において、緊急に行う手術その他の診療業務を開始した場合に支給する。ただし、初期診療・救急科又は救命救急センターに所属する教員等には支給しない。
業務の区分 | 手当額 |
1 3時間以上の手術 | 30,000円 |
2 3時間未満の手術 | 15,000円 |
3 分娩(手術を伴うものを除く。) | 15,000円 |
4 IVR(手術) | 15,000円 |
5 内視鏡(手術) | 10,000円 |
備考 3、4又は5の業務に従事した場合には、1又は2の業務にかかる手当は支給しない。
(平31.1.29裁・追加、令6.3.27裁・一部改正)
(全学海外拠点勤務手当)
第13条の3 全学海外拠点勤務手当は、京都大学全学海外拠点に関する規程(平成26年7月18日国際担当理事裁定)第1条に定める全学海外拠点に勤務する教職員(全学海外拠点で常時勤務することを条件として雇用されている者を除く。)のうち、当該教職員が勤務する全学海外拠点が置かれる国において所得税に相当する租税(以下「在外地所得税等」という。)が課される者に対して支給する。
区分 | 手当額 |
年の給与の全額について所得税法(昭和40年法律第33号)により課税される場合 | 年の在外地所得税等の額 |
上記以外の場合 | 年の所得税額及び在外地所得税等の額の合計額から当該教職員が全学海外拠点に勤務することなく引き続き日本国内で勤務したと仮定して算出される年の所得税額を減じた額(当該額が零を下回る場合には、零とする。) |
4 第1項の手当は、給与規程第9条第4項ただし書の規定により総長が定める月の俸給の支給日において支給する。
(令元.12.17裁・追加)
(オンコール手当)
第13条の4 オンコール手当は、次に掲げる場合に支給する。
(1) 診療放射線技師又は臨床工学技士(以下「診療放射線技師等」という。)が、緊急の診療業務に対応するため、待機(正規の勤務時間外において、緊急の呼出を命じられた場合に応じるため準備することをいう。以下同じ。)をしたとき。
(2) 前号の待機をした診療放射線技師等が、緊急の呼出に応じて、正規の勤務時間外において、診療業務を開始したとき。
(3) その他不測の事態が生じた場合において、診療放射線技師等又は臨床検査技師が、緊急の呼出に応じて、正規の勤務時間外において、診療業務を開始したとき。
(1) 前項第1号の場合 待機1回につき1,000円とし、待機時間は、次に掲げるとおりとする。
ア 午後5時又は午後5時15分から翌日の午前8時30分まで
イ 午前8時30分から午後5時又は午後5時15分まで
勤務の区分 | 手当額 |
3時間未満の診療業務 | 3,000円 |
3時間以上の診療業務 | 6,000円 |
(令元.12.17裁・追加)
(ICU勤務医手当)
第13条の5 ICU勤務医手当は、次に掲げる場合に支給する。
(1) 麻酔科医師が、正規の勤務時間による勤務の一部又は全部が午後10時から翌日の午前5時までの間において行われる集中治療病棟(ICU)における勤務に従事したとき
(2) 麻酔科医師が、正規の勤務時間による勤務の一部又は全部が土曜日、日曜日又は祝日の午前8時30分から午後5時15分までの間において行われる集中治療病棟(ICU)における勤務において、正規の勤務時間を超えて勤務に従事したとき
勤務の区分 | 手当額 |
第1項第1号の勤務 | 15,000円 |
第1項第2号の勤務 | 15,000円 |
(令6.5.29裁・追加)
2 前項の手当の額は、勤務に従事した日1日につき、7,500円を超えない範囲内において総長が定める額とする。
(平27.11.4裁・追加、平31.1.29裁・旧第13条の2繰下、令元.12.17裁・旧第13条の3繰下、令6.5.29裁・旧第13条の5繰下)
2 高所作業手当の支給される日については、爆発物取扱等作業手当は支給しない。ただし、爆発物取扱等作業手当の額が高所作業手当の額を超えるときは、その爆発物取扱等作業手当を支給し、高所作業手当は支給しない。
3 麻酔手当が支給される教員等には、緊急手術等手当は支給しない。
(平23.3.25裁・旧第13条繰上、平27.3.25裁・旧第12条繰下、平31.1.29裁・令6.8.20裁・一部改正)
(特殊勤務実績簿及び特殊勤務整理簿)
第15条 特殊勤務手当を支給するに当たっては、特殊勤務実績簿及び特殊勤務手当整理簿を作成し、所要事項を記入し、かつ、これを保管する。
2 特殊勤務実績簿には、作業に従事した年月日、作業に従事した教職員の氏名、作業の内容、手当の支給割合別の時間数等を記入し、特殊勤務手当整理簿には、1給与期間(航空手当にあっては、月の初日から末日までの期間)ごとに教職員別に特殊勤務実績簿に記録された事項を集録するものとする。
(平23.3.25裁・旧第14条繰上、平27.3.25裁・旧第13条繰下)
(作業日数の計算方法)
第16条 作業日数は暦日によって計算する。
(平23.3.25裁・旧第15条繰上、平27.3.25裁・旧第14条繰下)
(端数処理)
第17条 特殊勤務手当の確定金額に1円未満の端数があるときはその端数金額を切り捨てるものとする。
(平23.3.25裁・旧第16条繰上、平27.3.25裁・旧第15条繰下)
(雑則)
第18条 特殊勤務手当の支給に関しては、この細則に定めるもののほか、その運用、解釈等については別に定めることができるものとする。
(平23.3.25裁・旧第17条繰上、平27.3.25裁・旧第16条繰下)
附則
(施行期日)
この細則は、平成16年4月1日から施行する。
〔中間の改正細則の附則は、省略した。〕
附則(平成23年3月総長裁定)
1 この細則は、平成23年4月1日から施行する。
2 この細則の施行の日において、同日前から引き続いて業務に従事している者にかかる改正後の第11条第2項第1号の規定の適用については、なお従前の例による。
〔中間の改正細則の附則は、省略した。〕
附則(平成28年3月総長裁定)
この細則は、平成28年4月1日から施行する。
附則(平成30年4月総長裁定)
この細則は、平成30年4月26日から施行し、平成30年4月1日から適用する。
〔中間の改正細則の附則は、省略した。〕
附則(令和元年12月総長裁定)
この細則は、令和2年1月1日から施行する。ただし、改正後の第2条第14号及び第13条の4の規定は、令和2年2月1日から施行する。
〔中間の改正細則の附則は、省略した。〕
附則(令和6年8月総長裁定)
この細則は、令和6年10月1日から施行する。