主役は表現・創作活動にはげむ学生たち。
起点となる作品に感化され、
イメージの淵から生みだされた
作品をお愉しみください。
もどかしくて、届かなくて、
圧倒的に足りなくて、
ほんの少し寂しくて、
それでも舌を、喉を、指を、
目を耳を君を使うのは、
不自由の愛しさが
ここにあるから。
作者:創作サークル「名称未定」
ペンネーム 小魚さん 総合人間学部2回生
ことばってつかいづらいと思います。テレパシーのほうがずっと楽ですし、科学が発達したらじょじょに消えていくだろうけれど、多分、小説や詩なんかは生きつづけるのだと思います。それはきっとことばが愛しいからじゃないのかな。
作者:美術部 倉田康平さん 農学研究科修士課程1回生
だいじなことを伝えるときには直接に話したり、電話をつかうようにしています。電話や手紙、もしくは絵のように、発信者の身体やその痕跡が見える媒体は、いつの時代も特別なものです。
演奏者:邦楽サークル 叡風会
去った男をあてどなく待つ女の心を、取り巻く秋の風物に重ねて描く曲です。華やかな演奏が不思議に思えるかもしれませんが、そのような情景こそが独り抱える寂しさをいっそう際立たせるのではないでしょうか。
なまえで 呼ばない色で
塗りつぶした ことばのない手紙
紙ヒコーキにして
そっと 手放す
どこに届くとも祈らずに
ただ
それが僕だけのものだと さみしいから って
作者:創作サークル「名称未定」
ペンネーム 雪雫さん 工学部4回生
伝えたいことは、はっきりことばにしないと伝わらないとは思うのですが、伝わらないとわかりきっていてもやりたいからやってみて、結局、なにも伝わらない、みたいなことも乙なものではありまして。
作者:美術部 島 遼太朗さん 工学部3回生
他愛のないらくがきを作品にしたくなるときがあります。自分のやりたいことがつまったものがほんとうのいい作品であり、あまり有意味でないほうがちょうどいいからです。
演奏者:邦楽サークル 叡風会
散り始める木の葉、虫の音、冴えわたる月影…。いつの時代も感興は変わらないものだなぁ、と残された詩歌から感じられます。人々におのずと言葉を紡ぎださせてきた秋の雰囲気を、箏と尺八で華やかに描き出しました。
もどかしくて、届かなくて、
圧倒的に足りなくて、
ほんの少し寂しくて、
それでも舌を、喉を、指を、
目を耳を君を使うのは、
不自由の愛しさが
ここにあるから。
作者:美術部 竹村 和さん 総合人間学部1回生
不自由の愛しさ、という言葉にとても共感しました。相手にわかって欲しくて放った言葉が伝わったり伝わらなかったり、そのような営みはとても人間的で不器用でかなしいものですね。
作者:創作サークル「名称未定」 ペンネーム 小魚さん 総合人間学部2回生
ことばってつかいづらいと思います。テレパシーのほうがずっと楽ですし、科学が発達したらじょじょに消えていくだろうけれど、多分、小説や詩なんかは生きつづけるのだと思います。それはきっとことばが愛しいからじゃないのかな。
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