2024年春号
京大 DEI ナビ
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)推進の一環として、2023年12月、京都大学キッズコミュニティ(KuSuKu)がオープンした。開設準備に実務担当者として邁進したダイバーシティ推進室の山下武史さんに、オープンまでの道のりとKuSuKuにつまった京大ならではのこだわりを聞いた。
山下 武史さん
ダイバーシティ推進室
2022年4月から、子育て・介護支援、ジェンダー平等、障害者支援などの業務を担う。前職では文部科学省で小中学校の学校保健や青少年教育施策などを担当
子育て世代にとっての保育施設のニーズを知るために、まず実施したのが教職員・学生へのアンケート。2,000件以上もの回答があり、とくに、学会や研究会がある土日祝日や小学校の夏休みなどの長期休暇期間に利用したいという声が多く寄せられました。これに応えるべく開設に向けた企画がスタートしました。
複数の部署から教職員が集まって開設準備チームができ、様々な観点から議論を重ねていきました。すべてが初めてのことばかりで、少し進んでは壁にぶつかって止まるの繰り返しでしたが、チームメンバー同士のアイデアで乗り越え、当初思い描いたものが徐々に形になっていきました。
前職での経験から、子どもたちのウェルビーイングを大事にしたいと考えました。例えば、低学年では、休日は親と遊びたいと思う子もいると思います。そんなさみしい気持ちを、少しでも忘れてくれるような遊びやインテリアなどの雰囲気づくりに配慮しました。ここを利用した子どもが10年後、20年後どんな道に進んでいるんだろう。今はそんなふうに思って子どもたちを見ています。
京都大学の研究者・学生・元教員やOBの企業関係者などが講師として参加するアカデミックプログラムの企画に着手しました。実施に際して協力依頼に伺いましたが、ほぼ全員が、自分の研究や経験を次世代の子供たちに伝えようと喜んで引き受けてくださいました。まさに京都大学が創る新たな学童保育モデルだと思います。
京大OBである一級建築士事務所o+hの大西麻貴さん、百田有希さんが設計した内装デザインに、卒業生の加藤洋さん(カリモク家具株式会社)の協力のもと、京大研究林の間伐材を活用した家具の数々
開所式
利用の詳細や予約方法は以下をご覧ください
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