2023年秋号
京大 DEI ナビ
京都大学のDEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の取り組みを紹介する「京大DEIナビ」。今号は障害のある学生を支援する学生総合支援機構障害学生支援部門(DRC)を取り上げ、京都大学の考える障害のある学生への支援のあり方をうかがいました。
学生たちの学ぶ意欲と学ぶ権利を保障したい
村田 淳准教授(障害学生支援部門)
京都大学では、障害のある学生を支援する専門部署として、学生総合支援機構内に障害学生支援部門(DRC)を設置しています。DRCとは、Disability Resource Centerの略称。DRCの役割は、社会や環境側が生みだす障害(社会的障壁/Disability)に対するアプローチをすることです。
DRCの対応する範囲は、主に教育・研究を中心とした、大学としての本来の役割が対象です。そうした環境下において生じる障害(社会的障壁)について、専門的な知見やノウハウ、機器や技術等を用いてリソース(Resource)を提供(相談・支援)します*。
DRCは障害のある学生を「支援の対象」として考えているわけではなく、あくまで、「学びや研究の主体者」として捉えています。大学は良い支援を受けるための場所ではなく、自分らしい学びや研究を行うための場所。それは学生の皆さんの権利でもあります。学生自身が主体的に学ぶ権利を保障したい、そのためのリソースを提供(相談・支援)することがDRCの目指すあり方です。
そのために、DRCは学生の皆さんとの対話を最も重視します。学生自身がどのように学びたいと考えているのか、その意向をもとに様々なアプローチを模索し、それぞれの状況に応じて、どのようなリソースが活用できるのかを検討します。ときには、トライアル・アンド・エラーが生じることも少なくありませんが、その都度、個人的・環境的要因を評価しながら、より良い選択肢を見つけたいと考えています。
*学生生活の周辺的な相談にも応じますが、内容によっては学内外の他機関を紹介する場合があります。
京都大学 DRC
Disability Resource Center
(学生総合支援機構 障害学生支援部門)
場所:吉田キャンパス本部構内
教育推進・学生支援部棟(旧石油化学教室本館)1階
TEL:075-753-2317
E-mail:drc@mail.assdr.kyoto-u.ac.jp
DRCでは個別相談・支援だけでなく、障害学生支援に関する各種のプロジェクトの実施、
そして、多様なコンテンツを制作しています。
所属する教員は、障害等に関する教育・研究にも取り組んでいます。
障害学生支援ガイドブック
フリーアクセスマップ
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