インフルエンザが流行しています!!
2009年1月22日
京都大学保健管理センター
インフルエンザが流行しています。下記の諸点に留意してください。
ふだんの対策(発症者からの感染予防)
- まめに手洗いとうがいをする(アルコールゲルも有用)。
パブロンハンドジェル365、薬用ハンドジェルA など - バランスの取れた食事をする(果物でビタミンCも補給)。
- 運動で免疫力を高める。
- 定時に就寝、定時に起床する(徹夜・夜更かしはダメ)。
- 人混みを避ける。
- 部屋の乾燥に気をつける(加湿器も有用)。
発熱時にすること
- 学校やクラブ・サークル、アルバイトは休む(「君のせいで病気が広がった」と言われないよう)。
- 安静第一、水分摂取も重要(スポーツ飲料、果物など)。
- 同居者とは別室で生活し、食事は差し入れてもらう(相部屋は人に感染させやすい)。
- 保健診療所などでインフルエンザの検査が可能(約1200円)。
- 治療薬としてタミフルがあるが、高価(約3200円)で耐性(薬が効かない)のこともあり、副作用(胃腸障害、異常行動?)も懸念される。
- 解熱薬(ボルタレン、ポンタールなどの非ステロイド系抗炎症薬)は脳症の懸念があり、用いない。
- 解熱しても2日間は登校禁止(学校保健法のきまり)。
豆知識
- インフルエンザ・ウィルスは飛沫・接触でうつっていきます。咳やくしゃみによる飛沫はたかだか90センチぐらいしか飛びませんが、飛沫が付着したものに触れ、その手を顔に持ってくることによって感染します。
- ウィルス粒子はマスクを素通りしますが飛沫はブロックしますので、インフルエンザや普通の風邪にかかった人がすることが重要です。また混み合う場所で人からの飛沫を避けるには、マスクやゴーグルがある程度有効と思われます。
- タミフルはウィルスの増殖を抑える薬です。すでに感染したウィルスを殺す作用はありません。世界の臨床研究によると、健常者がインフルエンザを発症して24時間以内にタミフルを服用すると1日半ほど早く治り、発症1~1.5日後に服用すると1日早く治ると言われています。ただし、これは平均値であり、効きがよい人ではもっと早く治り、効かない人では変わりません。また発症してから2日以上経過するとタミフルは効きません。
- 今シーズンはタミフル耐性ウィルスが増えています。国立感染症研究所の速報によると、2008~2009年流行のインフルエンザのうち3分の1をしめるAソ連型ウィルスの実に98%が耐性ということです(昨年度は2.6%)。A香港型には効果があると思われますが、通常の検査ではソ連型と香港型の区別はつきません。
- 一方、今シーズンのインフルエンザ・ワクチンは耐性ウィルスでも有効とのことで、予防接種が推奨されています。