無謀なチャレンジを
続けてしまうのは、
京大時代に抱いた
伝統文化への思いから。
伝統文化プロデューサー・有斐斎弘道館 館長
濱崎 加奈子
京都大学文学部 1996年卒業
入学した時、期待していた奇人変人に出会えず、キャンパスにいるくらいなら街に出ようと決めてとにかく動き回った4年間。新たな環境を求めて東大の大学院に進んで初めて、自分の目が甘かったと後悔したのでした。京大で身につけてしまった「じっくりやれば何か生まれるに違いない」という妄想力だけを頼りに博士号を取得し、京大時代に抱いた伝統文化への思いを温め、京都に戻ってきました。そして、下鴨神社で550年ぶりに「糺勧進能」を復興させたり、江戸時代の学問所「弘道館」を現代の学問・芸術サロンとして再興させるといった無謀なチャレンジを続けております。大学にほとんどいなかったにもかかわらず、京大と耳にするだけで懐かしく、ホッと全身が包み込まれるような温かさを感じるのは不思議です。それがまた、自身が信じる未来へと突き進むエネルギーになるのです。
2021.05.20 THU
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