別にやらんでええことを
一生懸命やるのがいい。
楽しく生きていける力を
身につけました。
脚本家・演出家・プロデューサー/
日本チャップリン協会会長
大野 裕之
京都大学総合人間学部 1998年卒業
京都大学大学院人間環境学研究科 2003年所定単位取得
125年のうち9年間(学部4年・修士課程2年・博士課程3年)お世話になりました。当時は24時間開放されていた総合人間学部A号館で演劇の稽古をして、映画上映会の立て看板を徹夜で描いていました。新学期が始まって5月ごろになって、そろそろ授業に行かなあかんなと思い始める頃、先生から電話がかかってきて「大野くん、きみは映画や演劇で忙しいやろうから、別に授業来なくていいよ。君の作った舞台を見て面白かったら単位認定するわ」(むろん、先生は冗談でこうおっしゃったわけではなく、私にしかできない課題を与えてくれたという意味で、厳しい教育の一貫であったことは言うまでもないことです)。おかげで、極限までサボっても楽しく生きていける力を身につけました。単位が出ない自主ゼミや読書会だけは頑張りました。やらなあかんと言われることよりも、別にやらんでええということを一生懸命やるのがいい。不要不急なことからしか新しいものは生まれへんわけです。「人と反対のことをしていれば間違いはない」これが、僕が京大で学んだことの全てです。みんなと同じことをして安心してるうちに、一気に株が暴落してみんなで損したり、戦争に突き進んでいってしまったわけで。くそ真面目にふざけるのがもっとも安全・堅実な生き方であり、世の中となんでも反対のことをしてると世のため人のためになると思います。
2023.01.19 THU