創立125周年に寄せて

井上 満郎

「鳥の目」と「虫の目」、
両方の目を持ち、
京都大学としての役割を
果たしてほしい。

歴史研究者/京都市歴史資料館長/
京都市埋蔵文化財研究所長/
高麗美術館長/京都産業大学名誉教授

井上 満郎

京都大学文学部 1964年卒業
京都大学大学院文学研究科 博士課程 1969年修了

 地球社会。たしかに大事な視点です。ですが「地球」が単位になってものごとが動くことは、歴史的にはありませんでした。「地域」なり「民族」なりが単位だったように思われ、「地球社会」と同時に「地域社会」をたえず視野に入れておかねばなりません。京都大学が、世界に開かれた大学であると同時に、地域をも解きほぐし、また構築せねばならないという使命を見落としてはいけないのではないでしょうか。グローバルとローカルでグローカル、といわれて久しいですが、それを理論や思想といった「鳥の目」だけでなく、「虫の目」、つまり地べたに張り付いた創造行為を実行するのに、京都大学は大きな役割を果たさねばならないと思っています。

2022.02.24 THU

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