主体的に自らの
知の世界を構築する
この伝統をさらに
推し進めて欲しい。
大蔵流狂言師
網谷 正美
京都大学文学部 1972年卒業
私の在学時 ―ベトナム戦争から大学紛争にいたる動乱の時代― その中で虚無感に襲われていた頃、今西錦司先生の『生物の世界』に出会い、ダーウインの自然淘汰説は「種としての主体的な意志」の観点を欠いており誤りだという言葉に全身を揺さぶられた! 個体を越えた種にまで「主体的意志」を求める思想の深遠さと強靭さに圧倒されたのです。
京大のすばらしさは「知の多様性」とそれを包み込む「懐の深さ」にあると思います。一人ひとりが主体的に自らの知の世界を構築し、その共有が京都学派と呼ばれる巨大な知のうねりとなる ―この伝統をさらにさらに推し進めていただきたいと望みます。
2019.11.29 FRI
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